市道19号線を県道直通 小山市絹地区まちづくり構想 学校跡地に防災機能など
[2024/11/14 栃木版]
小山市の絹地区まちづくり推進協議会は、同地区のまちづくり構想をまとめた。それによると、河川敷や土手の活用、学校跡地の利活用、側溝整備、防犯灯や防災無線設備の設置などを進めていくほか、地区内の市道で幅員確保を推進する。市道19号線は歩道整備に加え、県道編入や直通化を検討。旧延島小学校や旧梁小学校などの跡地は、コミュニティスペースや避難場所の整備などで利活用を図る。
絹地区は、田川、延島、延島神殿、高椅、福良、中島、梁地内の約1618haを対象とする。市の北東部に位置し、地区のほぼ全域が市街化調整区域となっている。地区の東端を南北に鬼怒川、西端に田川が流れており、低地が大半を占めている。地区の西部には、小山東部産業団地が立地している。下野市や茨城県との行政境に隣接し、地区の南部には国道50号やJR水戸線が通っている。
土地利用方針について、道路や交通空間は幹線道路(県道等)や主要生活幹線道路・生活幹線道路(主要な市道等)の計画的な整備、安全・安心な歩行者空間の確保、生活道路の幅員確保・舗装改良・グリーンベルト設置・道路境界明確化等、危険な交差点やカーブの解消(カーブミラー、カラー舗装、ハンプ、信号機、隅切り確保)、自動車減速化対策(注意喚起標識、カラー舗装、ハンプ・スムース横断歩道)などを挙げている。
市道の整備は、地区南東の市道19号線(L1450m)、地区南西の市道33号線(L250m)、地区北部の市道2590号線(L400m)、地区中央の市道2616号線(L540m)で、一定の幅員確保を推進する。
市道33号線については、県道結城二宮線や市道19号線の渋滞緩和のため、延長620mで交通動線の改善を検討する。市道19号線は歩道整備を推進するほか、県道編入や県道結城二宮線への直通化を検討していく。
公園や緑地は、小公園(ポケットパーク)や交流の場となるオープンスペースの整備、河川敷へのレクリエーション施設等の整備検討、土手のサイクリングロード整備等の活用検討などを行う。
公共性の高い施設は、地域活性化拠点となるような整備や、防災機能を備えることを検討する。旧延島小学校・旧梁小学校等の学校跡地はコミュニティスペース、スポーツ公園、避難場所等の整備などの利活用を図る。
水道は、他市からの上水道接続、各地域の共同水道組合の統合、修繕補助等の強化を検討する。汚水処理は、農業集落排水や合併処理浄化槽などの適正処理を推進し、農集排は施設の運営・管理方法の適正化を図る。雨水処理は、生活道路の整備等に合わせた側溝整備を進めていく。
絹地区では、居住環境と周辺の自然環境と調和した景観を形成するため、適正かつ計画的な建築物等への誘導を必要な時期に検討する。開発行為を行う者は、絹地区まちづくり推進協議会へ情報提供することを求めるほか、市とまちづくり団体と事前協議を行うなどの方法も検討していく。
防災に向けては、必要な防災設備の充実や避難・誘導の案内板を設置する。防犯に向けては、防犯灯や看板等の設置、防災無線設備の設置推進、隅切り設置・生垣やフェンス設置等による透視性の向上を図る。
利便性・生活環境の向上では、コンビニ等の店舗や医療機関の設置を推進し、空き家・空き地の活用方法も検討する。