宮建協が埋却作業 石巻で鳥インフル発生(宮城県)
[2024/11/12 宮城版]
県は、石巻市内の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生したことを受け、10日に感染した鶏の殺処分を開始した。協定に基づき県建設業協会(千葉嘉春会長)に防疫措置への協力を要請。宮建協からは石巻支部(佐藤昌良支部長)の会員企業が現地に急行し、殺処分された鶏の埋却作業などに当たっている。県によると殺処分完了は13日、埋却の完了は16日を見込んでいる。
石巻市の養鶏場からは9日、死亡鶏が増加したという報告が東部家畜保健衛生所に寄せられた。同所の家畜防疫員が現地調査や簡易検査を実施した結果、10羽中8羽の陽性を確認。仙台家畜保健衛生所での遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と判定した。
これを受け県と石巻市にそれぞれ高病原性鳥インフルエンザ防疫対策本部、現地支部を設置。環境省は発生農場の半径10km圏内を野鳥監視重点区域に指定した。
県は10日午前10時15分から1回目の対策本部会議を開催し、発生農場と疫学関連農場1カ所(石巻市)を合わせた約17万2000羽の殺処分を決定。宮建協に防疫措置への協力を要請するとともに、午前11時から殺処分を開始した。
宮建協本部では11日に常任理事会を開催し、作業状況などを確認した。宮建協石巻支部は1クール21人×4サイクルで交代しながら作業する予定。11日時点でバックホウ3台を投入し、掘削や埋却などを進めている。
県によると、13日に殺処分の完了、16日に農場の消毒や埋却、防疫措置が完了する見込み。
宮建協と県は2010年9月に「家畜伝染病の発生時等における緊急対策業務への協力に関する協定」を締結。その後、協定内容を見直し22年9月に「特定家畜伝染病発生時における防疫措置への協力に関する協定」を結んだ。
宮建協はこれまでも鳥インフルや豚熱でり患獣の埋却処分に当たったほか、日ごろから埋却などの訓練を重ねている。