ほ場124ha大区画化 山武市八田が計画決定 事業費40億円(千葉県)
[2024/11/2 千葉版]
県営八田地区の土地改良事業(区画整理)が計画決定した。県山武農業事務所が、ほ場124haを対象に、区画整理による農地の大区画化を進めるほか、用排水施設や暗渠、農道を一体的に整備する計画。総事業費は39億9000万円を見込む。事業計画書作成業務は千鉱エンジニアリング(千葉市中央区)が担当した。
八田地区は山武市松尾町に位置し、昭和30年台、ほ場が整備されているものの、大半の農地が10a区画を標準とした小区画となっている。農道の幅員が狭く、排水路は土水路。地区内には泥炭層があり、ほ場の大半は湿田となっているものの、一部区域を除き、暗渠が整備されていない。
このような状況を踏まえ、県は農業競争力強化農地整備事業を活用し、大型機械の導入などによる能率的な農業展開を図るため、農地を1ha区画に大区画化する。併せて、地区内の用排水施設や暗渠排水、農道などを一体的に整備していく。
総事業費は39億9000万円を概算。その内訳は整地工(124ha)4億9800万円、道路工(延長16.5km)1億8100万円、用水路工(延長15.8km)6億1600万円、揚水機場工(6カ所)5000万円、排水路工(延長13.4km)15億3200万円、排水施設工(5カ所)1億8200万円、暗渠排水工(124ha)3億6300万円、測量・換地など5億6800万円となっている。
県山武農業事務所によると、今後、測量や詳細設計などを本格化するとともに換地の手続きなどを進め、2026年度の着工を目指す。工期は10カ年程度を想定しているという。
この地区は、県東部の九十九里平野中央部の山武市松尾町に位置し、二級河川栗山川流域内に展開する水稲を中心とした水田地域となっている。