650mのバイパス整備 折戸西那須野線 来年度から用地測量へ(県大田原土木)
[2024/10/31 栃木版]
県大田原土木事務所は、県道折戸西那須野線折戸工区の詳細設計をまとめ、このほど地元説明会を開催した。それによると、現道の北側に延長650mのバイパスを新設し、あわせてバイパスが接続する県道矢板那須線の影響区間も改良して右折レーンを設置する。同事務所は今後、2025年度の交付金事業化を目指すとともに、用地測量や物件調査を実施して事業の進捗を図っていく。
県道折戸西那須野線は、那須塩原市折戸地内の県道矢板那須線交点から、同市西富山地内の国道4号交点までを結ぶ、延長約10kmの一般県道。このうち起点側の折戸地内や上横林地内は幅員5m程度と狭く、屈曲した箇所が連続していることに加え、センターラインが無い中大型車両の交通量も多く、歩道も無いことから安全で円滑な交通に支障が生じていた。
このため県は、この路線の改良を計画し、まずは起点側となる県道矢板那須線との交点から、延長約650mの事業化に着手。日研測量(那須塩原市)に道路概略設計や詳細設計を委託し、このほど詳細設計がまとまったことから、地元説明会を開催した。
それによると、折戸工区については現道と北側を流れる一級河川蛇尾川との間に、延長650mのバイパスを計画する。道路計画では、現道沿線に立地する折戸発電所や墓地を避け、カーブの少ない走行性・見通しの良い道路とする。
蛇尾川の堤内地に整備することから、路体は盛土構造とし、幅員9.5m(車道3.0m×2、路肩1.75m×2)で計画する。また、バイパスによって往来が分断される土地を考慮して、バイパスには北側(蛇尾川側)へ出入りする斜路と、窪地が近接する箇所から西側への土地へ出入りする斜路の2箇所を設置する。
矢板那須線との交差位置は、矢板那須線の蛇尾川に架かる塩那橋に影響しない位置を選定し、折戸ポケットパークの正面付近を選定。矢板那須線の交差点部も影響区間の延長約200mを改良し、右折レーンを設置するほかカーブ区間を緩やかにして見通しを良くする。
矢板那須線の交差点より北側は、車道(3.25m×2)の両側に路肩兼自転車通行帯(1.5m)と歩道(2.5m)を設け、中央にゼブラ帯を配置して幅員は14.5mから17.5mとする。また交差点より南側は、車道(3.25m×2)と右折レーン(3.0m)、および路肩兼自転車通行帯(1.75m)を両側に配置し、あわせて幅員13.0mとする。
なお、バイパスの東側についても同様に道路幅員が狭い状況が続くことから、同事務所では将来的に拡幅などの道路改良事業を想定しているが、まずはバイパス区間の事業化を図って早期整備を目指すとしている。