整備促進へ県要望 桜川改修期成会 河道掘削の事業費確保を
[2024/10/30 茨城版]
桜川改修期成同盟会(会長・大塚秀喜桜川市長)は3日、県庁を訪れて林利家土木部長に桜川の整備促進を求める要望書を手渡した。要望では流域住民の生命財産を守るため、河道掘削などの計画的な整備の推進と来年度予算での事業費確保、河川の適切な維持管理、洪水ハザードマップ作成のための支援などを盛り込んだ。
この期成同盟会は土浦市とつくば市、筑西市、桜川市で構成し、桜川の整備促進を目的としている。当日は大塚会長と筑西市の青木徹建設部長、つくば市の山田正美建設部次長、土浦市の浅岡武徳道路建設課長らが県庁を訪れて、林部長に対して要望活動を行った。
桜川は桜川市山口地区の鏡ヶ池に源を発し、筑輪川、山口川などいくつかの支流が合流しながら、筑西市、つくば市、土浦市の水田地帯や市街地を経て霞ヶ浦へ注ぐ県南県西地域最大の県管理河川。古来より氾濫を繰り返しており、1938年の水害を契機に翌年から土浦工区(霞ヶ浦合流点側~つくばへリポート約10km)、75年度から真壁・大和工区(筑真橋~大和橋約16km)、80年度から筑波工区(つくばへリポート~筑真橋約15・5km)の整備を開始。89年までに土浦工区が概成したほか、86年の水害を機に筑波工区、真壁工区で集落部を防御する緊急改修が進められてきた。
しかし、19年の台風19号では各地域で住宅や農作物への浸水被害が発生。改修延長が長いこともあり概成区間については、経年による土砂や汚泥の堆積で水深が浅くなり氾濫が懸念されている。
要望としては、つくばヘリポートから筑真橋まで(土浦土木事務所管内)と筑真橋からJR水戸線橋梁まで(筑西土木事務所管内)について、整備促進に向けた予算確保を求めた。また、下流橋から学園大橋までの稼働掘削工事の促進や、桜川全川と支川の適切な維持管理による流下能力の向上を要望。このほか、洪水ハザードマップ作成のための支援を希望した。