中央公民館の建設検討委 再整備へ6案提示 (千葉県一宮町)
[2024/10/24 千葉版]
千葉県一宮町の中央公民館建設検討委員会(委員長・小関義明町議会副議長)の第4回会合が23日に開かれ、基本的な考え方について協議した。現地新築や移転新築、リフォーム・増築など再整備に向けた6案を提示。新築案を求める意見が多数を占めた。基本計画策定業務は榎本建築設計事務所(千葉市中央区)が担当している。
この再整備案は、これまでの議論を踏まえ、他自治体の事例を参考にシミュレーションしたもので、6つのパターンをとりまとめている。
各パターンの概要をみると、現地新築案は、建物面積700平方mを想定。25年度から設計、26年度に解体や仮公民館の整備を進め、27年度の着工、28年度の供用開始を目指す。
移転新築案は建物面積700平方mとする。25~26年度に用地取得、27年度から設計、28年度に造成工事を進め、29年度の着工、30年度の供用を想定している。
リフォーム・増築案は、既存施設を耐震改修するとともに、400平方m規模を新設する。25年度に基本設計、26年度に詳細設計、27~28年度に工事を進め、29年度の供用開始を見込む。
現地新築案ではこのほか、国の交付金を活用した2案と、公共施設等適正管理推進事業債を活用した案が示された。
委員会では、新築案とリフォーム・増築案について、新築案を求める意見が多数を占めた。委員からは「複合化の検討を」「少しでも早く進めてほしい」などの意見が出された。
基本計画では、住民ニーズ調査結果や検討委員会から出された報告書を踏まえ、新たな公民館の規模や機能、設備、事業費、事業スケジュールなどをとりまとめる。
中央公民館の構造・規模はRC造2階建て延べ1244平方m。1973年に竣工し、築51年が経過している。エレベーターや多目的トイレなどがなく、経年劣化により不具合が多く発生しており、耐震性も不足しているため、早期の対応が求められている。
同町の公共施設改修に伴う財政計画では、中央公民館の大規模改修・改築について、24年度から27年度までの4カ年で総額10億1000万円を計上している。
この検討委員会は町教育委員会の諮問機関となり、町議会や関係団体の関係者のほか、公募委員で構成。町民から広く意見を聞きながら、中央公民館の再整備に向けた協議を進めていくもので、本年7月に発足した。