建設地は鹿鉄跡地 複合文化施設 審議会が最終答申案まとむ(石岡市)

[2024/10/19 茨城版]
 石岡市複合文化施設整備審議会(大澤義明委員長)は、本年度の第4回会合を行った。今回の会議では、これまでの議論を踏まえた審議会としての最終答申案をとりまとめた。それによると、建設地は鹿島鉄道跡地とし、メインホールは600-800席、サブホールは150-200席程度を想定。事業手法は設計施工分離発注方式、運営手法は指定管理者制度を採用する。全体事業費は約73億4000万円と試算している。この案は今月28日に大澤委員長から谷島洋司市長へ答申する。 複合文化施設整備事業は、老朽化を受けて閉館した市民会館の代替施設として、ホール機能を有する新施設を建設するもの。現在は基本計画を策定中で、業務は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が担当する。

 最終答申案によると、建設地は駅東地区の鹿島鉄道跡地約7700平方mとする。公共交通機関の結節点である利用アクセスの良さや、多様な交流機会の提供、駅周辺の回遊性の向上に寄与することが決め手としている。

 施設の規模は延べ5825平方m程度を計画する。内訳はメインホールやサブホール、市民ギャラリー、アトリエ工作室、和室、図書スペース、会議室(4部屋)、学習スペース、調理室、キッズスペース、民間テナントなどとしている。

 このうち、メインホールは600-800席程度の規模とし、延床面積は1800平方m。多様な用途に対応するため、座席は可動式のものとする。サブホールは150-200席程度で、座席やステージが収納可能な平土間形式を採用。周辺整備としては、市営駅東駐車場の改修により利用環境の向上を図っていく。

 これらを踏まえた施設の概算工事費は、1平方mあたりの単価を100万円として58億2500万円と算出。このほか、基礎杭工事費、設計監理委託料、外構工事費、物品購入費、土地に関する費用を合わせた全体の概算事業費は約73億4000万円と見込んでいる。

 事業手法については、今後の運営計画の内容を設計に反映できる期間が長く、整備費のコスト管理を施工前まで継続して行うため、設計施工分離発注方式で進める。管理運営方法は、高い専門性と効率的な運営が可能な手法として、指定管理者制度を導入する。

 最終答申後は、年度内に基本計画を策定。25-26年度の2カ年で基本・実施設計をまとめ、27-29年度の3カ年で本体工事を実施する。供用開始は30年度を予定している。

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