30カ所で堆積土除去 公共事業調査費 田川と巴波川で基礎調査(県河川課)

[2024/10/18 栃木版]

 県河川課は、9月補正予算案が県議会第403回通常会議で原案可決されたのを受けて、追加分の主要事業をまとめた。緊急防災・減災対策事業費には10億円が追加され、このうち約6億円を堆積土除去30カ所に、2億円を堤防強化7カ所に充当する。また公共事業関連調査費では、追加された1億5000万円のうち5000万円を河川・砂防に配分し、田川と巴波川の2つの圏域の河川整備計画の見直しに向けた基礎資料を作成する。

 今回の補正では、全国的に自然災害が激甚化・頻発化していることから、緊急防災・減災対策事業費に10億円を追加して堤防強化や中小河川等の堆積土除去をより一層推進する。事業費は河川課に約8億円、砂防水資源課に約2億円を配分。河川課ではこのうち約6億円を堆積土除去に、約2億円を堤防強化に充当する。

 堆積土除去は、東日本台風の被災箇所の周辺や氾濫で人家への影響が生じる箇所、橋梁部や水衝部など氾濫の危険性が高い箇所で、地域の要望も踏まえながら順次実施している。本年度の当初予算でも河川課と砂防水資源課をあわせ、緊急防災・減災対策事業費30億円で約164カ所の堆積土除去を計画した。今回の補正は両課あわせて43カ所を追加して、宇都宮市の姿川や鹿沼市の思川などで実施する。

 このほか、堤防強化は7カ所に予算を配分する。代表箇所は、日光市の湯川や那須烏山市の江川(烏山)などで、橋梁など構造物の周辺および水衝部で長時間の洪水に耐える堤防の強化を図る。

 また公共事業関連調査費では、河川整備計画の見直しに向けた前段の資料を作成するため、補正額のうち5000万円を充当する。昨年度の9月補正予算で予算措置した思川圏域の基礎資料作成に引き続き、本年度の補正分では田川と巴波川の2つの圏域の基礎資料を作成する。

 補正で追加された各土木事務所ごとの緊急防災・減災対策事業の代表箇所は次の通り。(▽河川名(市町名)=事業内容)
〈宇都宮土木〉
▽姿川(宇都宮市)=堆積土除去
〈鹿沼土木〉
▽思川(鹿沼市)=堆積土除去
〈日光土木〉
▽湯川(日光市)=堤防強化
〈真岡土木〉
▽塩田川(市貝町)=堆積土除去
〈栃木土木〉
▽赤津川(栃木市)=堆積土除去
〈矢板土木〉
▽箒川(矢板市)=堆積土除去
〈大田原土木〉
▽余笹川(那須町)=堆積土除去
〈烏山土木〉
▽江川(烏山)(那須烏山市)=堤防強化
〈安足土木〉
▽秋山川(佐野市)=堆積土除去
▽名草川(足利市)=堆積土除去

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