県環境研究センターの建て替え 建設候補地3カ所提示 (千葉県)

[2024/10/16 千葉版]
 県は、老朽化する県環境研究センターの建て替えに向け、基本計画の検討を本格化する。15日に検討会議の初会合が開かれ、建設候補地として3カ所を提示した。研究機能を強化するため、市原地区(市原市)と稲毛地区(千葉市美浜区)の2カ所に分散している本館や新館、研究棟などを集約し、新庁舎を建設する方針だ。

 会議の名称は「千葉県環境研究センター基本計画検討会議」。学識経験者や企業・住民の代表6人で構成し、座長に近藤昭彦・千葉大学名誉教授が就任した。

 基本計画では、2023年度に策定した基本構想を踏まえ、新たな施設に必要な機能や性能を検討し、建設場所や建物規模、整備工程、概算工事費などをとりまとめる。基本計画策定支援業務は安井建築設計事務所(大阪市中央区)が担当。

 初会合では、基本理念や機能・性能、建設候補地を論点とした。建設候補地については、必要な敷地面積を9000平方m以上とし、県内全域で23カ所を抽出した。

 この中から、用地取得の容易性や敷地面積、交通アクセスなどを考慮し、▽県環境研究センター市原地区▽県農林総合研究センター旧別館・空地(千葉市緑区)▽同・旧本館──の3カ所に絞り込んだ。比較評価の結果から総合的に判断し、最適な候補地を選定していく。

 施設の延床面積は15%縮減を基本とし、目標使用年数を80年と設定。省エネルギーに取り組み、再生可能エネルギーの活用を含め、高いレベルのZEBを目指す。

 今後の想定スケジュールをみると、年度内に基本計画をとりまとめ、25年度から設計を進め、28年度の着工を目指す。

 既存施設は市原地区の本館(RC造2階建て延べ1372平方m)と新館(RC造3階建て延べ1607平方m)、稲毛地区の水質研究棟(RC造3階建て延べ1536平方m)と地質研究棟(RC造2階建て延べ756平方m)など。

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