体育館を移転新築 気仙沼中学校/来年度に基本設計へ(気仙沼市)
[2024/10/10 宮城版]
気仙沼市は、気仙沼中学校の体育館を移転新築する。移転場所は学校の敷地内で検討する。来年度に基本設計を委託したい考え。完成までに4年程度、既存体育館の解体撤去を含めれば5年程度かかる見込みで、2026年度に造成を行い、27~28年度の2カ年で新築工事を進め、29年度に既存体育館を解体撤去する流れを想定している。
同校は所在地が笹が陣4-1で、既存体育館がRC造2階建て延べ1781平方mの規模。1958年に建てられ、築66年が経過する。市内で最も古い体育館で、保護者から改築してほしいという声が寄せられている。
昨年度は既存体育館の耐力度調査業務を菅伸建築設計事務所(仙台市若林区)に委託した。調査の結果、一定の基準を下回ったことから、文部科学省の補助金を活用して移転新築することにした。新体育館の建設場所や規模などは基本設計を委託して決める。既存体育館は新体育館が完成するまで使用する。
市では4月に条南中学校を気仙沼中学校に統合した。気仙沼中学校の校舎や体育館は継続利用するため、老朽化が進む体育館の改築を最上位目標に掲げていた。
既存の校舎はRC造3階建て延べ1781平方mの西校舎と、RC造3階建て延べ5768平方mの中央校舎で構成。西は61年、中央が85年に建設された。
市の学校施設長寿命化計画(2021~56年度)では、中央校舎を大規模改造し、西校舎は統合しても中央校舎だけで必要な教室が確保できる場合に解体を検討することになっている。ただし、これらは市内全体の学校の再編統合に関する議論も踏まえて必要性を判断する。
全校の特別教室に空調設置検討
同市は、市内小中学校の特別教室のうち、利用率の高い所から空調設備(エアコン)を導入する方向で検討する。可能であれば来年度予算に一部の導入費を計上したい意向だ。
市内には小学校が12校、中学校が9校ある。普通教室にはエアコンを設置した。コンピューター室を除く特別教室にはエアコンを設けていない。
まずは音楽室、理科室、家庭科室などのうち、利用率の高いところから設置を検討する。これらの教室は全校を合わせて130室ほどある。相談室や特別支援室などを含めれば室数がさらに増える。