東北設計計画JVを特定 矢越に4800平方m規模 新庁舎基本設計プロポ(宮城県 加美町)

[2024/10/8 宮城版]
 宮城県加美町は10月7日、公募型プロポーザルで業者選定を行っている新庁舎建設基本設計業務(仮称)について、選定結果を発表した。東北設計計画研究所(仙台市泉区)を代表者とする設計JVを優先交渉権者に特定した。老朽化している役場本庁舎の移転建て替えに向けて、同業務では3階建て延べ4800平方m規模の基本設計を行う。

 同JVは、東北設計計画研究所とE.I.S設備計画(仙台市青葉区)の2社で結成した。

 プロポーザルでは8月中旬から参加申請を受け付け、JV1者を含む2者が参加した。9月19日に行った1次審査は、資格要件などを審査して2者とも通過した。その後、10月1日にプレゼンテーションなどの2次審査を行い、東北設計計画研究所JVの提案内容を採用した。参加したもう1社は単体企業だった。町は社名を公表していない。

 今後、東北設計計画研究所JVと見積り合わせなどの協議を進め、今月中旬をめどに契約する方針だ。委託額の上限を3115万8000円としている。設計業務の履行期間は2025年3月31日まで。

 町は移転先の選定を巡って町議会の意見が2分していた本庁舎の移転問題について、移転先を矢越地区の町有地に決めた。同地では近年、宅地開発や商業施設の集積が進んでいる。町有地の面積は1万5629.2平方m。町はここに、RC造またはS造で3階建て延べ4800平方m程度の新本庁舎を建設する考え。建物を耐震構造にする方針だ。新本庁舎の隣接地には、約280台の車が停められる1000平方m程度の駐車場を整備する。

 東北設計計画研究所JVには、建物などに関する基本設計をまとめてもらう。25年度からは実施設計に移行する予定で、町は同JVと随意契約を結び、引き続き任せる考え。

 実施設計をまとめた後、町は25年度の終盤に建設工事を発注する考え。26年4月に着工し、27年度中の完成を目指す。供用開始は28年5月の予定。新本庁舎の完成後、28年度中には現本庁舎を解体する。

 23年3月時点で試算した概算事業費によると、新本庁舎の建設費を24億円、駐車場の建設費を2億円と試算している。また、外構整備には2億円を見込んでいる。現本庁舎の解体費は7400万円を見込んでいる。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.