災害対応へ改修を 涸沼川 県土木部に整備促進求める

[2024/10/9 茨城版]
 涸沼川改修期成同盟会(会長・山口伸樹笠間市長)は2日、県庁を訪れて林利家土木部長に涸沼川と涸沼前川の整備促進を求める要望書を手渡した。要望では、近年多発する大規模な自然災害による河川への影響に対応するため、計画的な整備の推進と来年度予算での事業費確保などを盛り込んだ。

 この期成同盟会は水戸市と笠間市、茨城町、城里町で構成し、涸沼川と涸沼前川の整備促進を目的としている。当日は山口会長と小林宣夫茨城町長、上遠野修城里町長、大和直文水戸市建設部長らが県庁を訪れて、林部長に対して要望活動を行った。

 要望にあたり、山口会長は近年の激甚化する豪雨災害に触れ、「改めて河川改修の重要性が叫ばれている状況。さらなる事業促進をお願いする」と話し、予算確保へ県の特段の配慮を求めた。

 涸沼川は笠間市の国見山に源を発し、城里町南部地域を流下し、涸沼前川、寛政川の支川を合流した後、涸沼を経て那珂川に合流する延長64.5kmの一級河川。また、涸沼前川は涸沼川の支川であり、笠間市の国道50号から涸沼川に合流するまでの延長19.8kmの一級河川となる。整備は涸沼から上流へ逐次進捗しているが、依然として改修が必要な区間が残されている。そこで同会は、流域の安全で快適な生活環境を構築するためにも、各事業区間の整備促進と必要な予算の確保を要望した。

 具体的な要望箇所は5カ所で、このうち茨城町は涸沼前川の長岡・大戸・常井地内において延長5600mの河川改修を要望。水戸市も涸沼前川の下野町から小林町までの延長6300m区間の河川改修を求めた。笠間市は涸沼川について、下加賀田から平町までの延長2000m、上加賀田の延長2100m、来栖・石井・赤坂の延長2400mの計3カ所での河川改修を要望した。

 同盟会の要望に対して、県側からは各事業の進捗状況を説明。その後、事業の推進に向けた意見交換を行った。

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