防波堤延伸と護岸増設 新山漁港/事業費に3・8億円(宮城県 石巻市)
[2024/10/5 宮城版]
石巻市は、新山漁港の防波堤を延伸するとともに、護岸の増設やかさ上げを行う。本年度に測量設計業務を委託し、来年度から2カ年かけて工事を進める予定。測量設計費と工事費を合わせた全体事業費は3億8000万円を試算しており、財源に農山漁村地域整備交付金を活用する。測量設計業務は4日付で一般競争入札(事後審査)を公告しており、23日に開札する。
新山漁港は新山浜不動沢に位置しており、防波堤は東防波堤とB防波堤の2つがある。このうちB防波堤を延伸する。護岸はB防波堤に隣接して消波ブロック形式で整備されており、これをかさ上げするとともに、増設する。
既存のB防波堤はコンクリートの重力式で、延長が26・6m、幅が約6m、海底からの高さが8m以上ある。計画では延長50mほどを延伸する。
既存の護岸は6tの消波ブロックが積み重なって整備されており、高さが約1・5m。計画では延長35m区間の護岸を1・5mかさ上げするとともに、延長20mを増設する。増設では同じ6tの消波ブロックを約3mの高さまで積み上げることになる。
今後のスケジュールは、本年度に測量設計をまとめ、来年度に防波堤の延伸工事を半分くらいまで進め、2026年度に残る防波堤の延伸工事を実施するとともに、護岸のかさ上げ工事と増設工事を行う予定。
測量設計業務は、汀線測量、水深測量、現地測量を行い、基本設計と実施設計をまとめる。履行期間は2025年3月31日まで。
入札の参加資格は、県内に事業所を置き、市の資格承認簿に「測量」と建設コンサルタントの「水産土木」部門に登録があることなど。参加申請書や入札書は22日まで受け付ける。
前網漁港は船揚場改良
同市は、前網漁港の船揚場を改良する。既存の船揚場が斜路式で船が停泊できないため、一部、もしくは全てを直立式に造り直すことを想定している。本年度に測量実施設計業務を委託し、来年度に工事して完成を目指す。全体事業費は1億1000万円で、財源に農山漁村地域整備交付金を活用する。
前網漁港は前網浜字前網にあり、船揚場を造り直して8隻程度の船が停められるようにする。船を揚げる必要があるため斜路式を一部残すか、全てを直立式にしてクレーンを設けるかといった改良方法については、測量実施設計業務を委託して決める。
同業務は4日付で一般競争入札(事後審査)を公告した。業務内容は汀線測量、水深測量、現地測量と、基本設計や実施設計の作成。履行期間は25年2月28日まで。
入札の参加資格は県内に事業所があり、市の測量・建設コンサルタント等業務の承認簿に「測量」と建設コンサルタントの「水産土木」部門に登録されていることなど。