ICT活用工事を拡大 「コンクリート堰堤工」追加(千葉県)
[2024/10/8 千葉版]
千葉県はICT活用工事を拡大する。県土整備部は、建設現場のさらなる生産性向上を図るため、新たに「ICTコンクリート堰堤工」を追加した。13工種目となり、受注者希望型で発注する。総合評価方式などで加点の対象となり、1日から適用している。
対象となる工事は、コンクリート堰堤本体工、コンクリート側壁工、水叩工。3次元の起工測量や設計データ作成、出来形管理などの施工管理、データの納品などで活用するもので、ICT建設機械による施工は該当しない。
受注者が施工を希望した場合、契約後、施工計画書の提出までに発注機関と協議し、協議が整った場合に実施する。経費についてはICT活用工事積算要領に基づき、積算した金額を設計変更の対象とする。
これに併せ、ICT活用工事に関する総合評価方式と工事成績評定の加点措置一覧を改定した。ICT河川浚渫とICT舗装工の下限を撤廃している。
県技術管理課によると、2023年度の実績は63件。その内訳を多い順にみると、土工35件、舗装工(修繕)8件、地盤改良工と土工(1000m3未満)各7件、舗装工4件、河川浚渫と構造物工(橋脚・橋台)各1件となっている。
ICT土工やICT小規模土工など、工事規模に関わらず受注者が取り組めるように要領を整えたものの、取り組みが進んでいない状況だという。県土整備部は受注者向けの体験会を開催し、さらなる普及拡大に向けて取り組んでいる。
県では23年度までに、ICT土工、ICT土工(1000m3未満)、ICT小規模土工、ICT河川浚渫、ICT舗装工、ICT舗装工(修繕工)、ICT地盤改良工、ICT法面工、ICT構造物工(橋脚・橋台)、ICT基礎工、ICT擁壁工、ICT構造物工(橋梁上部)の12工種で適用していた。