公共事業に対する市町村要望 対応状況など公表(県土木部)

[2024/10/4 茨城版]
 県土木部はこのほど、県が所管する公共事業における本年度の市町村要望について、その第1位事項に対する対応状況と今後の方針を取りまとめ、県議会に報告した。内容としては、道路整備を35市町村、河川・海岸の整備を9市町で要望。主なものでは、水戸市が都市計画道路中大野中河内線の整備、日立市が国道245号の早期完成、土浦市が土浦港線の整備促進、古河市が女沼川の整備促進などを盛り込んだ。

 水戸市要望の都市計画道路中大野中河内線は、中心市街地の渋滞緩和や都市間の連携強化などが期待される幹線道路で、県と水戸市が役割分担して整備を進めている。県施工区間の合計延長は8550m。これまでに元吉田工区(延長930m)と国道118号区間(延長2500m、うち現道供用1000m)、千波工区(延長720m)が供用を開始した。現在は酒門工区(延長1600m、うち事業中997m)を進めている。一方、千波西工区(延長1400m)と西原工区(延長1200m)、大野工区・橋梁部(延長200m)は未着手となる。

 事業中の酒門工区では、国道6号との交差点を含む道路改良工事などを進め、年度内完成を目指す。未着手区間である大野工区(那珂川橋梁部)では、水戸市側とひたちなか市側の橋梁影響区間の進捗状況を見ながら、整備に着手。千波西工区と西原工区では、整備中である酒門工区の進捗状況を踏まえ、整備時期を検討していく。

 日立市は、国道245号(久慈大橋、日立港区北拡幅事業)の早期完成を求めた。同路線は、水戸市から日立市へ至る県北部地域の沿岸部を南北に縦断する幹線道路で、久慈大橋は東海村豊岡から日立市留町までの延長1000m、幅員25m(4車線)で計画。総事業費は約100億円で、引き続き用地取得と橋梁工事に係る工事用道路整備工事を進める。一方、日立港区北拡幅は日立市久慈町から水木町までの延長1880m、幅員22m(4車線)で計画し、総事業費は約50億円と試算。用地取得と擁壁工事を実施していく。

 土浦市は、県道土浦港線(都市計画道路荒川沖木田余線)の整備促進を希望した。同路線は、土浦市と阿見町、牛久市のJR常磐線沿線の各駅を中心とした市街地間を結ぶ都市軸道路で、国道6号を補完する。交通渋滞の緩和や地域住民の利便性向上に効果が期待されるため、県と土浦市で役割分担をして事業を進めている。延長は370m、幅員25m(4車線)で計画し、総事業費は約17億円を見込む。今後は事業区間である土浦駅から北側区間1000mについて、用地取得を進める。

 古河市は女沼川改修の促進を要望した。事業延長は5500mで、利根川合流部の釈水水門から国道354号下辺見橋までの区間が対象。全体事業費は約72億円で、本年度は工事や用地買収などを進めている。今後は釈水水門から才塚橋区間の橋梁や伏越の改築を早期に完成させる。才塚橋から下辺見橋区間については、下流側の進捗にあわせて整備を進めていく。

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