黒羽BPで詳細設計 事業概要 114カ所に事業費57億円(県大田原土木)
[2024/10/3 栃木版]
県大田原土木事務所は本年度、114カ所の事業を予定し、事業費に57億3000万円を予算化している。本年度は一級河川熊川の河川改修工事を継続するほか、大田原氏家線親園佐久山ババイパスや西那須野那須線黒磯那須バイパスの整備を推進する。また、国道461号黒羽バイパスの整備に向けては那珂川に架かる橋梁の予備設計でプロポーザルを実施中。都市計画道路野崎こ線橋通りは用地の取得に努め、産業通りは地元説明会のあと測量や道路詳細設計を発注する。主要地方道那須高原線は、交通渋滞の解消に向けた検討を進めており、地元の同意が得られれば道路詳細設計などに着手する。 =2面に事業予定箇所
主要地方道大田原氏家線の親園佐久山バイパスは、沿線に産業団地が立地し交通量が多いにもかかわらず幅員狭小で線形が悪く、一部歩道も未整備なため、延長2200mのバイパスを整備している。箒川に架かる新橋の上部工架設は完了しており、本年度は前後の取付部の盛土工事や、1期工区との接続部の切土工事などを発注していく。25年度には防護柵や舗装工事などを発注して、事業を完了させる。
なお、この2期工区を25年度に開通させたあとは、市道ライスライン親園線の以北へバイパスを延伸する3期工区を計画している。現在は概略設計を実施している段階で、案をまとめたあと、年度内にも地元説明会の開催を見込んでいる。
国道461号黒羽バイパスは、国道294号と重複する黒羽地区の市街地を避けるため、大田原市南金丸地内付近から南側に分岐して那珂川を渡河し、前田地内付近で現道に戻るバイパスを計画している。地元説明会を3月に実施し、現在は測量と道路詳細設計を実施している。
区間内の那珂川に架かる新橋は、那珂川と松葉川の合流点付近に架設する見通しから、橋脚の設置などを事前に検討するため予備設計のプロポーザルを実施している。橋長は約230mで、幅員構成は車道3.25m×2と路肩1.5m×2、歩道2.5mの合計12.0mとしている。
主要地方道西那須野那須線は、渋滞の解消や那須高原エリアの周遊性向上を目的に、黒磯那須バイパスの整備を進めている。本年度は引き続き道路改良工事を実施し、第3四半期に盛土工を2件、第4四半期に掘削工 および擁壁土工1件をそれぞれ一般競争入札で発注する。
都市計画道路3・3・3野崎こ線橋通り外1路線は、野崎工業団地へアクセスする市道がJR東北本線を横断する第一大田原街道踏切を先頭に慢性的な交通渋滞を発生していることから、東北本線をオーバーパスする延長1213mの街路事業を実施している。本年度は引き続き、用地の取得に力を入れる。
また都市計画道路3・3・9産業通り外は、野崎第二工業団地から那須塩原市内の工業団地を経て那須町に至る、延長約18kmの広域的な幹線道路として都市計画決定されている。本年度は10月に地元説明会を開催した後、測量や道路詳細設計を発注する。
国道400号は重要物流道路として、国道4号西那須野道路との一体的な整備により交通ネットワークを強化するため、拡幅整備を実施している。三島工区の供用に引き続き、現在は西赤田工区で西赤田工区で延長約2500mの4車線化整備を実施しており、本年度も用地補償や道路改良工事を進める。
主要地方道那須高原線 の広谷地地内外では、行楽シーズンなどの交通渋滞の解消に向けて、昨年度から検討業務を進めている。線形を概ね現在のまま、幅員を拡げることを想定しており、この中で車線数や歩道の有無、路肩の幅、付加車線の設置などを検討している。整備手法がまとまれば、その内容を地元に説明し、路線測量や道路詳細設計へと進める予定。延長が長いことから、まずは特に渋滞の激しい広谷地交差点付近での事業化を想定している。
県道折戸西那須野線は、折戸地内の狭くて屈曲した区間を解消するため、蛇尾川の右岸側にミニバイパスを整備する。延長は約600mで計画し、道路詳細設計が完了してこのほど地元説明会を開催した。引き続き、来年度は用地測量に着手する。
国道400号新富町工区は、鹿島川の河川改修とあわせた橋梁の架け替えや電線共同溝工事を実施しており、本年度は橋梁の仮設道路工事のほか用地補償を継続する。
主要地方道那須黒羽茂木線の河原工区は、現道が屈曲しているためバイパスの整備を検討している。本年度は事業説明会を実施したあと、路線測量や道路詳細設計を実施する。
主要地方道那須西郷線は、余笹川に架かる大谷開拓橋の幅員が狭小で、観光バスが通るとすれ違えないため、橋を架け替えて安全なすれ違いを確保する。本年6月に説明会を開催しており、本年度は路線測量や道路詳細設計、橋梁詳細設計を実施する。
国道461号の南金丸地内は、県道親園南金丸線とのT字路交差点付近の渋滞緩和対策と通学路の安全確保のため、道路改良工事を実施している。国道側の工事は本年度中に完了させる見通しで、県道側の改良についても本年度は用地補償と改良工事を実施する。