市民会館など集約整備へ 文化交流施設の基本構想素案(千葉県市原市)

[2024/10/3 千葉版]
 千葉県市原市は、五井地区に整備する文化交流施設について、基本構想の素案を公表した。市民会館や生涯学習センター、五井会館大ホールの機能を集約した施設を整備していく。基本構想を踏まえ、2025年度に基本計画をとりまとめる方針だ。基本構想や基本計画の策定支援業務は八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)が担当している。

 市拠点別整備基本計画(五井編)に位置付けた土地区画整理事業施行想定区域内の「文化交流ゾーン」で、市民会館の機能移転を念頭に、音楽・芸術の交流拠点機能を備えた「文化交流施設」を整備していく。

 施設の検討に当たり、ニーズを把握するため、アンケートなど各種調査を実施。市文化交流施設検討委員会(委員長・佐藤慎也日本大学理工学部教授)やワークショップなどで出された意見を踏まえ、基本構想の素案をとりまとめた。

 建設予定地はJR五井駅東口の更級通り沿いに面し、駅から徒歩10分程度の場所に位置している。老朽化が進む公共施設6カ所について、文化交流施設への集約を検討した結果、市民会館、生涯学習センター、五井会館(大ホール)の3カ所を集約することが決まった。

 基本理念を「まち・文化・ひとが育つ場所~いちはらを元気にする交流拠点~」とし、基本方針として5項目を設定している。

 集約施設や基本理念・基本方針などを踏まえ、文化交流施設に導入する機能を整理。ホール機能は大ホールと小ホール、ホール附帯諸室とする。座席数は、大ホール1500席程度、小ホール300~500席程度を想定している。

 このほか、フリースペースやギャラリー・ワークスペース、リハーサル・練習、キッズスペースなどの創造活動・交流・発信機能や、会議・生涯学習機能、管理運営機能のほか、避難所などの機能も検討する。

 土地利用の考え方をみると、五井駅からの人の流れを考慮し、更級通りに面して広場を設置し、その背後に建物や駐車場などを配置する。駐車スペースは300~500台程度とする。

 導入機能や施設配置の考え方などを踏まえ、敷地面積は3ha程度を想定。具体的な面積は土地区画整理事業と調整しながら決定する。

 市公共資産マネジメント推進計画を踏まえ、施設の整備や維持管理・運営について、民間活力の導入を図っていく。具体的な内容は基本計画の中で検討する。

 素案については、11月8日まで意見を募集している。民間活力等導入可能性調査を実施し、施設の配置や規模、概算費用、事業手法などを盛り込んだ基本計画を2025年度に策定する。26年度以降、事業者の選定を進めていく方針だ。

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