巴川で排水工事 主要事業  牛堀麻生BPの整備推進(県鉾田工事)

[2024/9/27 茨城版]
 県鉾田工事事務所(佐藤啓司所長)がまとめた本年度の主要事業によると、道路整備では国道355号牛堀麻生バイパスの整備などを行うほか、河川整備では巴川で排水樋管工事を推進する。また、海岸浸食対策事業では旭海岸の粗粒材養浜工事、急傾斜地で2カ所の対策工事、鹿島灘海浜公園でのボードウォーク更新工事などを盛り込んだ。

 道路整備のうち、国道355号牛堀麻生バイパス整備事業では、行方市区間で道路改良舗装工事などを実施していく。同線は潮来市と笠間市を結び、鹿行地域と県央地域を横断して広域的な経済活動を支える幹線道路。しかし、国道51号から国道6号までの区間で交通渋滞が発生しているほか、行方市麻生地内の市街地では現道が狭く、歩行者の安全確保が課題となっている。このため、災害時の緊急輸送道路として、国道51号から行方市麻生までの約5km(鉾田工事管内2.5km)でバイパス整備を進めている。全体計画は延長10.8km、幅員25m/14mで、総事業費は180億円と試算する。進捗率は、23年度末で75%となっている。

 巴川広域河川改修事業では、排水樋管工事を実施する。巴川では、河川断面が狭小であることから、大雨時には浸水被害が発生している。そこで、被害をなくすよう流下を阻害する橋梁の架け替えを進めるとともに、下流から河道掘削と堤防整備を進める。全体計画は延長4840mで、総事業費は61億7500万円と試算。進捗率は75.6%となる。

 海岸浸食対策事業では、旭海岸で粗粒材養浜工事を行う。同事務所管内の海岸をみると、鹿島灘海岸では依然として浸食が著しいことから、砂浜の維持・安定化を図るため、ヘッドランドと養浜工をあわせた工法で浸食の防止に努めている。鉾田海岸では近年、砂浜の後退が見られるため、地元の意見を考慮しながら工法の検討を進めている。全体計画はヘッドランド17基、養浜145万5000平方mとし、総事業費は198億円を試算する。23年度末の進捗率は37%で、これまでにヘッドランド15基、養浜(粗粒材)14万8000平方mの整備が完了している。

 急傾斜地崩壊対策事業では、行方市富士下地区や鉾田市梶山-2地区ほか2カ所で対策工事を行う。この事業は急傾斜地でがけ崩れの恐れのある危険箇所の崩壊対策を進めるもの。崩壊対策工事とあわせ、危険性のある区域明確化や警戒避難体制整備など、ソフト対策での充実も図るため、土砂災害防止法による土砂災害警戒区域などの指定見直しを進めている。全体計画は99カ所(鉾田36カ所、行方63カ所)とし、進捗率は65%(64カ所概成)となる。

 鹿島灘海浜公園事業では、本年度もボードウォーク更新工事を実施する。この事業は、鹿島灘の恵まれた自然環境を活用し、県民のレクリエーションニーズに対応した広域公園として、施設の改築・更新を行うもの。事業面積は27haで、総事業費は約55億円。供用開始済の面積は20.6ha(ボードウォーク、休憩棟、ピクニック広場など)となっている。

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