神栖特別支援学校の整備計画 12月補正に工事費(県教育庁)

[2024/9/26 茨城版]
 県教育庁は、(仮称)神栖特別支援学校の整備計画で、工事に係る事業費を12月議会に提案する補正予算で確保することが分かった。このほどまとめた基本設計によると、敷地内には体育館を含めた校舎棟、グラウンド、圃場、駐車場、バスターミナルなどを整備。校舎棟は1階をRC造、2階を木造とし、延床面積は7468平方mとする。年度内に実施設計まで完了させ、25-26年度で本体工事を行い、27年4月の開校を目指す。

 この事業は、神栖市域から長時間をかけて鹿島特別支援学校に通学する児童生徒の通学に係る心身の負担軽減を図るため、神栖市内に特別支援学校を新設するもの。同校が対応する障害は知的障害。建設地は神栖市須田地内で、若松運動場の東側、若松運動場テニスコートの南側に位置する神栖市有地2万平方m。用地は市から無償賃借する。

 施設は小学部と中学部、高等部で合計約150人を想定。基本・実施設計業務は横須賀・河野JVが担当している。

 基本設計によると、敷地の北部に駐車場、南西部にグラウンド、南東部に校舎棟を配置する。このうち、駐車場は5530平方mとし、職員用と来客用、保護者の送迎用を含めて約160台分を確保。アクセス道路側に配置して、歩車分離を徹底していく。バスターミナルは屋根下乗降台数5台程度を見込む。

 グラウンドは4580平方mを計画し、150mトラックを確保できる大きさとする。また、既存の運動公園と隣接させることで、イベント時には解放することも想定。グラウンドの東側に校舎を配置することで、東側からの海風による砂の舞い上がりを抑えることも期待できる。

 校舎は体育館と一体化し、延べ7468平方m。内部は管理、特別教室、普通教室のほか、吹き抜けがあり明るい昇降口とみんなの憩いの場となる中庭を設置しているのが特長となる。体育館については、福祉避難所としての利用も計画。柱、梁などの躯体や内容の木質化には県産木材を活用する。

 今後は年度内に実施設計を策定し、12月議会に上程する補正予算で事業費に係る債務負担行為を設定する。計画段階では、外構工事も含めた本体工事費は約34億2000万円と試算。工事契約は25年6月議会での承認を想定し、工期は18カ月を見込む。

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