JR蘇我駅東口周辺で組合施行の再開発事業が前進 協議会が発足 (千葉市)
[2024/9/21 千葉版]
千葉市中央区のJR蘇我駅東口周辺で、市街地再開発事業の検討が本格化している。組合施行による事業実現に向けて、8月に協議会が設立したことが分かった。千葉市の神谷俊一市長は、協議会の合意形成を進める取り組みを支援していく考えを示している。
蘇我駅東口周辺では、バスや一般車、タクシーなどで混雑し、利便性や安全性に課題があることから、手狭な駅前広場の拡張を含めた再整備が必要となっている。駅前広場に隣接する街区の建物は老朽化し、更新時期を迎えている。
このようなことから、駅前広場と一体的に整備することで、広場用地を拡張できる可能性があることから、市街地再開発事業を想定した検討が進められてきた。
関係権利者に事業の仕組みや流れなどを深く理解してもらうため、22年から勉強会を実施。運営は全国市街地再開発協会(東京都港区)が担当している。
組合施行による市街地再開発事業の実現に向け、関係権利者による「JR蘇我駅東口地区市街地再開発協議会」が本年8月19日付けで発足した。対象区域の面積は駅前広場も含め、約1万平方mを想定している。引き続き、勉強会なども開催しながら、検討を本格化していく。
稲毛駅東口、再開発を断念
JR稲毛駅東口周辺では、2017年から関係権利者によるJR稲毛駅東口まちづくり協議会で市街地再開発事業の実現に向けた検討が進められてきた。現在の計画では事業性が低いため、事業を実施することを断念。本年4月末に協議会を解散したという。これを受けて同市は、駅前広場の混雑などの課題を解消するための検討を進めていく方針を示している。
16年2月に策定した千葉都市計画都市再開発の方針では、JR稲毛駅東口地区について、低未利用地の土地利用転換や都市機能の更新を促進し、主要な地域拠点として、利便性の高い市街地の形成を図る方向性が示されていた。