信篤地域に複合施設 民活導入へ市場調査(市川市)
[2024/9/20 千葉版]
市川市は、信篤(しんとく)地域における公共施設を再編し、仮称・信篤複合施設を整備することを検討している。公共施設の再編にあたっては、PPP(公民連携)手法の導入を検討していることから、サウンディング調査を実施、民間事業者との対話を通じ広くアイデアを募る。エントリーを10月18日まで受け付けている。
調査対象者は、利活用の実施主体となりうる法人や個人事業主とそれぞれのグループ。
対話内容として、業種・事業コンセプトなど事業内容、市場ニーズ、事業スキーム、事業スケジュール、事業参画にあたっての課題や市への要望などを想定している。
参加申込を10月18日まで受け付け、個別対話を28日~11月1日に実施、調査結果を11月下旬に公表する予定だ。
信篤地域の公共施設については、ことし5月にまとめた「原木中山駅前公共施設再編整備基本構想」で、老朽化した図書館や公民館を複合化して建て替える方針を示している。
対象地は、原木中山駅前に位置する信篤図書館(延床面積912平方m)、信篤幼稚園(同1217平方m)、信篤公民館(同1392平方m)、信篤市民体育館(1124平方m)、信篤窓口連絡所(77平方m)などの敷地8828平方m。
事業手法については、駅前にあり立地条件に恵まれていることから、PPP・PFI手法など効果的で効率的な事業手法を検討する。一体的整備による整備コストの圧縮や新たなニーズに応える公共サービスの充実など、創意工夫による施設の機能や規模の提案を民間事業者に求めていく。
公共施設の規模については、図書館900平方m、集会施設1400平方m、体育館施設1100平方m、市民窓口機能100平方mの計約3500平方mを試算している。
対象地の容積率は200%で、最大約1万7600平方mの建物を建てることが可能なため、公共機能分を差し引いた、約1万4100平方mの余剰床の機能は、民間の収益部分として、民間事業者の提案からふさわしいものを採用する。
現在、庁内で基本計画の策定を進めており、まとまり次第、パブリックコメントを実施する。
24年度予算には、事業者選定支援委託費として、24~26年度の3カ年で、限度額3200万円の債務負担行為を設定しており、年度末に一般競争入札で委託事業者を選定する予定だ。
その後、26年度までに事業者の選定を終え、設計・建設に着手する。
まちづくり構想素案の策定など、信篤地域における公共施設再編・まちづくり等支援業務は、パシフィックコンサルタンツ・千葉事務所(千葉市中央区)が担当した。