成田空港周辺の道路整備計画 調査路線を新規設定 新ICも(千葉県)

[2024/9/19 千葉版]
 県は18日、成田空港周辺の道路整備計画を発表した。機能強化が進む成田空港へのアクセス性を向上させるため、整備が必要となる道路を位置付けており、調査路線として、成田小見川鹿島港線など8カ所を新たに設定している。このほか、空港会社とともに、新たなインターチェンジ(IC)の実現を目指す方針が盛り込まれた。

 この計画は成田空港周辺の地域づくりに関する「実施プラン」を上位計画とする。対象エリアは「成田空港に関する四者協議会」を構成する成田、富里、香取、山武、栄、神崎、多古、芝山、横芝光の9市町。県と空港周辺9市町で設立した「成田空港周辺道路検討会」などを経て、県がとりまとめた。

 将来の交通動向や市町のまちづくりなどで必要となる道路について、事業中の路線を「整備路線」、早期事業化を目指して調査を進めていく路線を「調査路線」として、それぞれ位置付けた。

 調査路線をみると、新たに成田小見川鹿島港線や空港アクセス道路、成田成東線、若草大橋延伸線(仮称)、成田神崎線(仮称)、成田松尾線など8カ所を選定している。

 このほか、県が構想の実現を目指す路線として、成田空港や周辺地域と圏央道を結ぶ新規ICが盛り込まれた。空港会社とともに検討を進めているが、位置も含めて検討中だという。

 成田空港周辺では、バイパス整備や現道拡幅など道路改良のほか、交通安全対策や空港会社による付替・補償道路の整備など、58カ所で道路整備が進められている。

 成田空港では、空港全体の能力向上を図るため、滑走路の延伸・新設のほか、ターミナルの再編や新貨物地区の整備などが計画されている。空港周辺では大規模物流拠点の開発計画が表明されるなど、国際航空物流拠点としての期待が高まっており、道路網の整備が課題となっている。

 調査路線は次の通り。▽路線名(市町)=主な箇所──の順。
 【バイパス】
 ▽空港へのアクセス道路(富里市)=国道296号~八日市場佐倉線間
 ▽仮称・若草大橋延伸線(栄町)
 ▽成田空港アクセス道路(横芝光町)=横芝光IC~八日市場八街線
 【渋滞対策】
 ▽成田小見川鹿島港線(成田市)=成田市小菅~取香
 ▽同(香取市)=小見川大橋・息栖大橋周辺
 ▽成田松尾線(芝山町)
 【道路改良】
 ▽郡停車場大須賀線、仮称・成田神崎線(神崎町)=神崎町立野
 【交通安全】
 ▽成田成東線(山武市)

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