千葉県議会が開会 熊谷知事「成田空港核に物流・産業拠点を実現」(千葉県)

[2024/9/12 千葉版]
 千葉県の9月定例県議会が11日に開会し、熊谷俊人知事は、機能強化が進む成田空港について、空港を核とした物流・産業拠点の実現に向け、国家戦略特区の活用を検討しながら、国や空港周辺市町などと連携して取り組んでいく考えを示した。

 熊谷知事は、成田空港で第三滑走路の新設をはじめとした空港のさらなる機能強化が進むなか、国の国際競争力の強化に向けて、7月29日に空港周辺市町で構成する成田空港圏自治体連絡協議会とともに、岸田文雄首相を訪問し、国家プロジェクトとして国の積極的な取り組みを求める要望書を提出したことを報告。

 8月26日に開催された国家戦略特別区域諮問会議では、国際航空物流拠点機能の強化に向けて、国家プロジェクトとして取り組みを加速するよう、岸田首相から関係省庁に指示があった。

 熊谷知事は、空港の機能強化と周辺インフラの整備に呼応して、物流・産業拠点の集積を図るためには、国家戦略特区を活用した規制・制度改革の取り組みなどにより、民間投資を促進することが不可欠と指摘。それらの実現に向け、国や空港周辺市町などと連携して取り組んでいく方針を示した。

 県土整備部の不適正事案については、職員の収賄容疑での逮捕を受け、外部有識者による検討会議を設置し、事件の経緯調査や、これまでの取り組みの検証、再発防止に向けた検討などが進められ、座長から11項目にわたる提言を含んだ報告書が提出された。

 この提言を踏まえ、県は、利害関係者との飲食の届出制度の見直しや働きかけを記録する制度の導入など、再発防止に向けた取組方針をとりまとめた。

 熊谷知事は、この方針に沿って、できるだけ早期に実効性のある再発防止策の制度設計を進め、着実に実行することにより、県民の信頼回復に努めていく考えを示した。

橋りょう老朽化
対策を前倒しへ
県の補正予算

 県は、9月定例県議会に18議案を提出した。補正予算案の規模は102億2700万円。災害に備え、橋りょうの老朽化対策を前倒すほか、長生の森公園野球場(茂原市)に照明設備を設置する方針だ。会期は10月9日まで。

 新たに設定する債務負担行為は次の通り。▽事業名(期間)=限度額──の順。
 ▽九十九地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に係る基本計画等策定(24~25年度)=3500万円
 ▽老人福祉施設整備(24~25年度)=5億3400万円
 ▽持続可能な一般廃棄物処理に係る長期広域化等計画策定(24~26年度)=3000万円
 ▽水産総合研究センター施設整備(24~25年度)=800万円
 ▽公共道路橋りょう災害復旧(24~25年度)=3億円
 ▽公共公園災害復旧(24~25年度)=5100万円
 ▽県単公園整備(24~25年度)=2900万円
 ▽警察署庁舎等改修(24~25年度)=5億4700万円

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