年明けから橋梁移設 事業概要 竜舞足利線は用地取得へ(安足土木)

[2024/9/13 栃木版]

 県安足土木事務所の事業概要によると、本年度は補助・交付金事業が約51億5000万円、県単事業が約19億円の、計約70億5000万円を計画する。主な事業は、街路事業の家富町堀込線で渡良瀬川を渡河する中橋の3連アーチ橋の移設工事を実施するほか、足利スマートIC関連の県道竜舞足利線は用地取得を推進する。都計道赤見門馬線外1路線の高萩町工区は、用地取得とあわせて路排水管埋設工事を実施。一級河川秋山川の改良復旧は25年度の完了を目指して護岸工事の発注を急ぎ、これに伴う大橋の架け替えは上部工の製作とともに、11月から下部工の工事を開始する。 =2面に事業箇所

 都市計画道路富町堀込線の中橋工区は、渡良瀬川の堤防嵩上げとあわせた中橋の架け替えやJR両毛線交差部の立体交差化を実施しており、橋梁区間には現橋の3連アーチを活用して歩行者・自転車専用橋を設ける。

 本年度は、10月1日に現在の中橋を通行止めにして11月から瀬替え工事や人道橋の橋脚の残る工事を実施するとともに、12月からクレーンの組み立てや設置場所の地盤づくりなど架設の準備に入る。3連アーチの移設は、25年の1月から3月にかけて1連ずつ実施する計画となっている。

 県道竜舞足利線の山下町工区は、足利市が計画する(仮称)足利スマートICのアクセス道路として整備するもの。全体計画は延長1100m、幅員14.5mで、本年度は用地測量がこのほど完了し、このあと本格的な用地取得に入っていく。

 都市計画道路赤見門馬線外1路線の高萩町工区は、近隣の大型商業店舗の影響で南進車線が土日・休日を中心に渋滞することから、南進車線を増やして3車線化し、交差点改良や歩行者・自転車の通行帯分離を実施する。本年度は、道路排水管を車道に埋設する工事を発注しており、用地取得も進めていく。

 県道築地吉水線の築地工区は、現道の線形が屈曲して歩道が無いため、延長2700mのバイパスを整備している。本年度は延長80mの道路改良工事を予定するほか、用地取得も進める。県道秋山葛生線の辺釣橋は老朽化による架け替えを実施しており、本年度はボックスカルバート工を実施する。

 主要地方道桐生田沼線の閑馬町工区は、幅員が狭く歩道も無いため、春高橋の架け替えを含めた道路拡幅を実施している。春高橋は下部工が完了し、上部工もこのほど発注。来年度以降は橋梁前後の改良や護岸工事を実施して、26年度の完了を目指す。

 都市計画道路前橋水戸線の高砂町I工区は、佐野市役所前の歩道約300mで電線地中化事業を実施している。共同溝工事の発注がまもなく完了することから、来年度以降に各事業者が電線を移設した後、電柱を撤去して歩道の美装化を実施する。

 都市計画道路毛野西新井線は、足利市と国道50号を結び、山辺小学校と山辺中学校の通学路にもなっているが、歩道が無いため延長920mの歩道整備を実施している。本年度は引き続き工事を実施するとともに、一部残る用地の取得も進めている。

 県道中野福居線の御厨小前と県道佐野太田線線の福居町、県道赤岩足利線の八木宿交差点は連続して、御厨小学校の通学路の歩道整備を実施している。御厨小前は延長750m、福居町は1100m、八木宿交差点は440mで、現在は用地取得を進めている。

 県単事業は、主要地方道桐生岩舟線の鹿島町西で、本年度は測量を実施する。この工区は事業中の五十部東工区の西側に位置し、五十部東工区の完了後に、引き続いて国庫補助事業で整備を計画する。都市計画道路唐沢公園線の栃本町はバイパス整備の計画があり、本年度は県単事業で東武鉄道の跨線橋のボーリング調査などを実施する。

 保全部は、足利市内で県道佐野太田線の川崎橋の塗装塗替工、県道松田大月線と県道名草小俣線のいずれも松田町で落石防護柵工などを実施。佐野市内でも、県道寺岡館林線の高橋大橋や国道293号の山菅跨線橋で橋梁塗装工、御榊跨線橋で橋面舗装工を実施する。

 河川事業は、一級河川秋山川の河川激甚対策特別緊急事業で、菊沢川放水路合流点から下流3000m区間の改良復旧を進めている。25年度の事業完了を目指して、本年度は引き続き護岸工事を発注し、大橋周辺を除き工事の発注を終えたい考え。都計道水戸前橋線(主要地方道桐生岩舟線)の大橋は、現橋の下流側に仮設橋を設置して交通を切り回し、本年度は大橋の下部工と上部工を発注した。上部工の製作とともに、11月から下部工の工事を開始する。

 一級河川旗川は、直轄境からJR両毛線までの区間を防災安全交付金事業で、両毛線から稲岡橋までの区間を大規模特定河川事業で改修している。防災安全交付金は改修に向けた設計を策定しており、大規模特定河川は本年度も引き続き河道掘削を実施する。

 一級河川名草川は、一級河川袋川合流部から中通橋までの延長2100mで河川改修を実施している。本年度も引き続き、用地を取得しながら護岸工事を実施する。一級河川姥川は、上流端から高松町の雉川合流点までの区間で河川改修を実施している。本年度は、昨年度末に発注した護岸工事を渇水期に施工するほか、引き続き用地を取得する。また一級河川菊沢川は、直轄から上流側に延長3300mの河川改修の事業化に向けて、本年度は調査を実施している。

 梅ヶ丘2の砂防事業は、人家53戸と市道580mを保全対象に延長約410mの崩壊土砂防護柵を整備しており、本年度も引き続き工事を実施する。西宮二号沢は砂防堰堤1基を整備しており、本年度は地盤改良を完了させて本堤工事を発注するほか、付替林道工事も予定する。

 本年度新規事業は、国道293号の西砂原後町工区で延長1400m(700m×2)の電線地中化事業に着手する。現況の道路幅員の中で共同溝を設置する計画で、既に設計が完了して補償などを進めており、来年度から工事に着手する見通し。同じく新規となる飛駒足利線の名草下町工区は、歩道整備事業を現在実施している県道名草小俣線名草中町工区の南側に位置し、本年度は用地測量を進めていく。

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