競輪場通りを4車線化 事業概要 川田調節池の段階的施工検討(宇都宮土木)
[2024/9/7 栃木版]
県宇都宮土木事務所の事業概要によると、繰越もあわせて道路・街路事業が59カ所の90億7560万円、河川・砂防事業が9カ所の37億0492万円のほか、本年度から担当する公園事業の13カ所5億8526万円をあわせ、事務所全体で81カ所の133億6578万円を執行する。主な事業は、国道408号の宇都宮高根沢バイパスで野高谷立体の年度内供用を図り、真岡宇都宮バイパスの清原立体は上り線の年度内暫定供用を目指す。田川の改良復旧は岩曽調節池の工事を進め、川田調節池では段階的な施工計画を検討する。また、主要地方道宇都宮那須烏山線(競輪場通り)は4車線化の街路事業に向けて、本年度は路線測量や道路予備設計を実施する。=2面に事業実施予定箇所
主な事業を見ると、道路事業は地域高規格道路として国道408号の宇都宮高根沢バイパスと真岡宇都宮バイパスの整備を進めており、宇都宮高根沢バイパスは野高谷立体が年明け1月か2月の供用を予定していて、供用後は側道など周辺の工事を実施する。
真岡宇都宮バイパスは、国道123号と交差する清原立体で交通切り回し方法を現用地幅内で施工するよう見直し、上下線を分離して施工している。現在は東側の上り線を施工しており、順調にいけば年度内にも暫定供用したあと、交通を切り回して残る下り線の工事を実施していく。
主要地方道宇都宮額田線は、宇都宮テクノ街道の交通渋滞対策として板戸大橋の4車線化を実施している。橋長は920mで、今回整備する下流側2車線分の幅員は11.0m。本年5月から、下部工や上部工の一部の工事に着手している。
これまで発注しているのは、上部工がP11からA2まで鋼6径間連続鈑桁橋1連で延長は323m、下部工がP7からP16とA2。なお、A1からP6までは来年度以降の発注および着工を予定し、上部工は残る約600mを2工区に分けて、来年度以降の発注を計画している。
都計道3・2・101大通りの桜工区では電線地中化を実施しており、本年度は電線管理者と調整したうえで、発注時期を検討している。また、大谷地区スマートICへのアクセス道路となる駒生I工区は歩道整備や道路拡幅を実施しており、駒生II工区は用地買収を引き続き進める。
主要地方道宇都宮結城線の上蒲生工区は、1次改良で2車線分の車道と最低限の歩道は整備されているが、北小学校付近は線形がS字に屈曲して通学児童など危険なことから、延長1600mの現道拡幅で線形を改良する。本年度は、用地補償を進める。
同じく主要地方道宇都宮結城線のしらさぎ工区は、上三川町役場の南側で電線類地中化に昨年度から事業着手し、本年度は測試のほか一部工事に着手する。現況の歩道に電線共同溝のBOXを入れる工事を、まず9月中に延長120mの工事2件を発注する予定としている。
県道下岡本上三川線は上郷工区の整備が完了し、引き続き宇都宮二宮線の交差点までを上郷南工区として整備する。昨年度は、江川にかかる栄橋のA1側の橋台を施工しており、本年度はA2橋台を一般競争入札で9月末にも開札するほか、橋梁上部工事も9月中に公告手続きを開始する見通し。新たな橋は、現橋の下流側に橋長28mの規模で架け替える。
企画調査課は、3・2・102号桜通り平出線(競輪場通り)の4車線化に向けた調査に着手し、本年度は路線測量や道路予備設計を実施する。沿線には済生会宇都宮病院や宇都宮市保健所、宇都宮土木事務所などが立地するが、渋滞が著しいことから、渋滞の解消や災害時の防災拠点をつなぐ道路として、主要地方道宇都宮那須烏山線の大曽2丁目交差点から今泉新町交差点までの延長2kmを現在の幅員13.8m(車道2車線)から30.0m(車道4車線)に拡幅する。
また国道119号の長岡町では、上戸祭立体開通後の効果を検証するため、環状線の上戸祭立体との交差点から国道4号までの交通解析を実施する。保全部は柳田大橋の橋面舗装や再塗装、当て板補修のほか、宮ノ内アンダーの老朽化したポンプの修繕や自家発電設備の更新などを実施する。
河川事業は、田川の改良復旧で川田町と岩曽町の2カ所に調節池を整備するほか、河道を掘削して河積断面を確保する。岩曽調節池は概ね工事の発注が完了し、鋭意施工を進めている。川田調節池は未買収地を除いて暫定供用しても調節池の機能を発揮できるよう、本年度は段階的な施工計画を検討する。
一級河川武名瀬川の改修は、国道352号の上流を大規模特定河川事業で整備しており、国道352号線の北側の町道に架かる境橋の架け替えが完了したことから、本年度は迂回路撤去工と前後の護岸工、およびその上流側の町道の橋梁下部工2件の計5件の工事を7月に発注した。このあとも、追加して護岸工2件を発注するほか、橋梁上部工も年度末ごろの発注を予定する。
公園は、井頭公園で東駐車場の一部レイアウトの見直しなど再整備を図るため、詳細設計を策定する。この駐車場は「いがしらリゾート」の5つの施設のメイン駐車場となっており、再整備することでエリア内の施設の周遊性を高めて、来訪者の滞在時間を延ばすための取り組みを進める。
わんぱく公園ではスマートICの整備に伴い、そこから公園駐車場へアクセスするための基本計画を策定する。このほかは施設の長寿命化改修が中心で、那須野が原公園ではそり遊び広場の傾斜やカーブの改修を本年度から2カ年で実施する。また、新紙幣に対応するため駐車場の精算機の改修なども実施する。
新規事業は、主要地方道宇都宮結城線の宇都宮市役所東側の本丸町で延長400mの電線共同溝整備に着手する。現況の歩道の幅員で施工する計画で、本年度は測量設計を実施する。急傾斜の塙田4丁目Aと山下Aも、本年度は調査を実施する。