市庁舎建替の計画着手 9月市議会に補正予算を追加提案(松戸市)

[2024/9/7 千葉版]
 松戸市は9月6日、開会中の市議会定例会に、新庁舎整備事業に伴う補正予算案を追加で提出した。市役所の建替用地として国有地を取得するめどが立ったことから、基本計画の策定に着手、国有地敷地内の既存建物を解体する。新庁舎の規模は、11階建て延べ2万平方mを想定している。

 追加で提出した補正予算案では、新庁舎整備に向けた関連事業費として、基本計画策定に限度額7260万円、家屋等事前調査に同9961万円の債務負担行為を追加、旧松戸法務総合庁舎他解体事業に総額2億2873万円の継続費を設定する。また、新拠点ゾーン南側埋蔵文化財確認調査に796万円を計上する。

 市は今年2月、市役所機能段階的整備案を前提にした取得要望書を国に提出、3月議会で国有地取得のため38億円を計上した予算案が、6月議会で財産取得議案が可決していた。

 市役所機能の段階的整備案では、耐震性が不足している本館と新館の建て替えを優先し、32年度をめどに、第1ステップで延べ約2万平方m規模の新庁舎を建設する。

 第2ステップでは、現本館・現新館以外の庁舎の整備方針について、最新の庁舎ニーズを踏まえ、他の公共施設の整備方針と併せて検討する。

 段階的整備案は、「市が建て替え用地として想定している新拠点ゾーンは敷地が狭く平場の面積が少ない」など、市議会からの指摘をふまえて検討したもので、平面式駐車場を含む平場は、当初案の約1030平方mから約3230平方mへと大幅に拡大する。

 庁舎1階に約1760平方m(45台分)の駐車場を整備するほか、北側に約1550平方m(53台分)、南側に約910平方m(33台分)の平面駐車場を配置し、庁舎東側には約860平方mの歩行者・車両通路、約150平方mの消防活動空地を確保する。

 また、松戸駅側の坂道から市役所敷地へ向かうエスカレーターを整備、松戸中央公園と市役所敷地を結ぶ横断橋を設置する。

 事業費については、新庁舎の整備規模縮小に伴うコストダウンと物価高騰などに伴う増分を見込む必要があるものの、再編整備基本構想で概算した総事業費256億4000万円に収まるものと算定している。

 基本計画の策定に続いて、26~27年度に基本設計、28~29年度に実施設計をまとめ、30年度に着工、32年度の完成を目指すことにしている。

 国有地の売却については、このほど開かれた財務省関東財務局の国有財産関東地方審議会で了承された。

 松戸市が取得するのは、相模台地区土地区画整理事業区域内「新拠点ゾーン」南側の8745平方m。建物の建築面積は1752平方m、延床面積は4820平方m。法務総合庁舎跡地の一部で、処分等価格として33億5000万円を定めている。

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