小学校は現地整備で 国分寺地区学校 義務教育校など6案構想(下野市)

[2024/9/5 栃木版]

 下野市は、国分寺中学校区学校建設準備庁内検討委員会の報告を公表した。それによると、国分寺小学校は現在地での整備が望ましいとしており、学校整備の手法は国分寺中学校や小学校を郊外に移転するほか、義務教育学校として整備するなど6案を想定した。今後市は、公共施設マネジメント推進委員会や教育委員会でさらに具体的な方針を検討し、国分寺中学校区の学校整備方針をまとめたいとしている。

 市の学校適正配置計画では、隣接する国分寺小学校と国分寺中学校の校庭が狭あいで建築年度も古いことから、長期的な観点から2校を中心とした施設環境づくりをする学校として位置付けた。市は狭あいな校庭の解消に向けて、2023年10月に庁内検討委員会を設置して、これまで検討を進めてきた。

 検討委員会での検討の結果は、校庭の狭あいさを解消するため▽プランA:小学校郊外移転型(小学校を市街化調整区域に建設して現施設を解体し、35年以内に中学校を現地で建設する)▽プランB:中学校郊外移転型(中学校を市街化調整区域に建設して現施設を解体し、中学校跡地を当面の間工程として活用する。小学校は22年以内に中学校跡地に建設する)▽プランC-1:小中学校郊外移転型(小学校と中学校を同時に施設隣接型で、市街化調整区域へ建設する)▽プランD-1:2校統合郊外移転型(2校を施設一体型義務教育学校として、市街化調整区域へ建設する)▽プランD-1:3校統合郊外移転型(国分寺東小学校も加えた3校を施設一体型義務教育学校として、市街化調整区域へ建設する)▽プランH:現在建設郊外移転型(小学校を中学校校庭に建設し、同時に中学校を市街化調整区域へ建設する)-の6案が示され、新たに学校用地を取得することで問題解決を図ることが望ましいとした。

 また、国庫負担金・交付金は義務教育学校化を行う場合は交付の対象となるが、老朽化などによる改築は原則交付の対象とならないことから、財源を十分に検討した事業計画が必要になるとしている。

 小学校の位置は、通学距離、安全確保、地域コミュニティ、市街地の価値にも影響することから、現在地(中学校跡地も含む)が望ましいとした。新たに用地を確保する場合には、現在の通学距離の変更や通学危険箇所の回避などに留意すべきとしている。

 学校施設は市内小中学校の使用目標年数を見ると、今後20年後から集中し始めることから、最も古い国分寺小学校の更新を伴う今回の計画は、優先して実行する必要があるとしている。

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