延べ7100平方mに拡大 増築案と新築案を継続審議(行方市新庁舎)
[2024/8/30 茨城版]
行方市は22日、第10回市庁舎建設市民会議を開催。建設地はなめがた地域医療センター敷地内とすることを再確認したほか、執行部から庁舎の延床面積を7100平方mに拡大する方針が示された。整備手法は、医療センター内の救急救命センターを改修して不足部分を増築する案と、解体して跡地に新築する案を引き続き比較検討する。概算事業費は改修・増築が41億7000万円、新築が63億2000万円と算出。次回の市民会議は10月下旬ごろを予定し、年度内にも基本設計に着手する。
新庁舎の整備では、当初予定していた25年度中の完成が厳しくなったことから、基本計画の一部見直しを行っている。新庁舎の建設地は、防災拠点としての安全性、市民の利便性、まちづくりとの関連性、現実性と経済性などを考慮し、なめがた地域医療センターを選定した。
新庁舎には、▽窓口・案内機能▽執務・福利厚生機能▽市民協働・市民交流・情報発信機能▽議会機能▽その他の機能──を盛り込む。これまでは延床面積5500平方mの規模を検討していたものの、ロビーやキッズスペース、授乳室などの市民共用部の面積を確保するため、7100平方m程度に拡大する。
整備方針については、センター内の旧救急救命センターを改修して議場や市民窓口などの不足分を増築する案と、同施設を解体して跡地に新庁舎を整備する案を検討している。救命センターは06年3月に竣工し、規模はRC造5階建て、延床面積が5547平方mとなっている。
この2案を比較検討するため、本年度は建設手法検討と基本計画の改定業務を三上建築事務所(水戸市)に委託し、それぞれの概算事業費を算出した。それによると、改修・増築の場合は本体工事や付属棟、外構工事費、設計監理委託料、移転費などで41億7000万円を見込む。工期は24カ月を想定する。
新築の場合は本体工事費が増大することや、既存施設の解体工事と造成工事が加わることから、事業費は63億2000万円、工期は30カ月と試算している。このほか、どちらの場合も職員駐車場の用地取得費と整備工事費で3億4000万円を予定。規模は300台、約8000平方mを計画する。今後2-3回程度の会議内で方針を決定する考えだ。
早ければ24年度中に基本設計に着手し、25年度に実施設計、26-27年度に建設工事を行う。新庁舎は最短で28年度から供用開始する。財源については今後、合併特例債の活用期間の延長措置を図っていく。