本体事業費に61億円 複合文化施設 来年度から設計着手(石岡市)
[2024/8/29 茨城版]
石岡市が整備する複合文化施設について、施設本体の概算工事費に61億0871万4200円を試算していることが分かった。施設にはメインホールやサブホール、図書スペース、学習スペースなどを設置し、延べ5825平方m程度の規模を想定する。19日に開催した複合文化施設建設特別委員会で、市執行部が明らかにした。基本計画は2月ごろを目途に策定し、来年度から設計に着手する。
複合文化施設整備事業は、老朽化を受けて閉館した市民会館の移転改築を行うもの。基本構想によると、新施設にはホール機能を盛り込むことを明記。建設地は7月の審議委員会で、鹿島鉄道跡地約7700平方mを選定した。現在は基本計画を策定しているところで、業務は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が担当している。
施設の規模は5825平方m程度を計画。内訳はメインホールやサブホール、市民ギャラリー、アトリエ工作室、和室、図書スペース、会議室(4部屋)、学習スペース、調理室、キッズスペース、民間テナントなどとなる。
このうち、メインホールは音楽や演劇など、本格的な文化活動に利用できる施設とする。規模は旧市民会館の規模や今後の人口予測などを踏まえ、600-800席程度とし、延床面積は1800平方mを見込む。
サブホールはダンスや軽スポーツ、小規模な集会・講演会、ギャラリーなど、若者などの小規模団体でも気軽に利用できる施設とする。規模は150-200席程度とし、座席やステージが収納可能な平土間形式を採用。床面積は500平方m。ホール以外の機能では、子育て支援や部活動の地域移行、学び直しを意識し、幅広い年代の市民が多様な文化芸術活動を体験できる各種施設を整備する。
これを踏まえた施設の概算工事費は、1平方mあたりの単価を100万円として58億2500万円と算出。このほか、基礎杭工事費で2億8371万4200円を見込む。なお、今回の試算には外構工事費や設計費、備品費などは含まない。
次回の審議会は9月下旬にも開催する見通しで、施設規模や概算事業費の精査、施設の整備手法などについて検討を重ねていく。基本計画策定後、25-26年度の2カ年で基本・実施設計をまとめ、27-29年度の3カ年で本体工事を実施。供用開始は30年度を予定している。