房総のむら施設拡充を 2025年度予算で県に要望(県町村会)

[2024/8/27  千葉版]

熊谷知事(左)に要望書を提出

熊谷知事(左)に要望書を提出


 千葉県内17町村で構成する町村会(会長・岩田利雄東庄町長)は、熊谷俊人知事に、2025年度当初予算編成に対する要望書を手渡した。学校給食費無償化事業の制度拡充など重点要望事項3件のほか、成田国際空港を拠点としたアクセス網の整備や県立房総のむらの施設と機能の拡充など計32件を要望している。

 当初予算編成に対する要望は23日開催の定例会で採択され、定例会後に熊谷知事との町村行政懇談会で提出した。 

 要望事項の「県土整備行政の充実強化」では、道路13件、海岸・河川4件の計17件について、積極的な装置を求めている。

 酒々井ICへのアクセスとなっている国道296号の墨入口交差点については、渋滞解消のため、国道の右折レーンの改良とあわせ、接続する富里酒々井線の右折レーンの設置を含めた交差点の改良を要請。

 成田国際空港を拠点としたアクセス網の整備については、国道296号の4車線化整備、圏央道から空港へ直結する新たなICの整備、多古笹本線飯土井橋歩道橋の早期整備など14項目を求めている。

 仮称・新九十九里大橋については、九十九里沿岸の地域活性化に寄与できることなどを理由に、本格的な事業化と早期の着工を要望する。

 長生村の県有地(旧千葉県原種農場跡地・農地)約16haについては、周辺住民から有効活用したいなどの相談が数多く寄せられていることを説明。企業誘致などによる地域経済の発展の場として期待できる立地条件にあり、一刻も早く有効活用を図るよう依頼している。

 このほか、要望書には、成田国際空港周辺地域整備計画期間の延長、市町村水道総合対策事業補助金の継続、合併処理浄化槽への転換に関する助成額の増額、県立房総のむらの施設と機能の拡充などを盛り込んでいる。

 このうち、県立房総のむらについては、インバウンド需要を取り込める施設とはなっていないと指摘し、誘客機能強化に向けた施設整備や新たな体験プログラムの開発、サービスの拡充を強く要望している。

 要望書に盛り込まれた県土整備行政の充実強化に関する要望事項は次の通り。

【道路】
▽墨入口交差点渋滞対策
▽国道356号郡県道踏切拡幅の早期完成
▽県道郡停車場大須賀線バイパスの早期完成と同路線の国道356号バイパスまでの接続並びに主要地方道成田下総線の延伸
▽成田国際空港を拠点としたアクセス網整備
▽仮称・新九十九里大橋の早期着工
▽県道南総一宮線の整備促進
▽旧千葉県原種農場跡地の有効活用と県道茂原環状線の延伸
▽県道茂原白子バイパスの建設促進
▽県道日吉誉田停車場線の道路整備
▽三県道の通学路交通安全対策(局部改良・歩道整備)の実施
▽県道南総一宮線(南郷トンネル)の道路整備
▽国道297号及び国道465号の道路ネットワーク等の早期整備
▽県道勝浦布施大原線に係る県単道路改良事業(一般リゾート)の早期完成

【海岸・河川】
▽真亀川の治水対策
▽栗山川の河川改修
▽一宮川河口の土砂堆積除去
▽南白亀川下流部に堆積する牡蠣殻の除去

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