桜川で河道掘削主要事業 国道355号石岡岩間拡幅を推進(県土浦土木)

[2024/8/27 茨城版]
 県土浦土木事務所(栗林俊一所長)は本年度、主要事業として道路整備に国道125号つくばバイパスや国道355号石岡岩間拡幅など、河川整備では、桜川の筑波工区で河道掘削や河川伐採などを計画している。このほか、上曽トンネル(仮称)整備事業や、つくばエクスプレス沿線での土地区画整理事業などを盛り込んだ。

 道路整備のうち、国道125号つくばバイパス(つくば市田中~下妻市高道祖)では、道路改良舗装工事と用地買収を行う。同線は県南・県西地域を東西に連絡する広域幹線道路で、常磐道土浦北ICや筑波山地域へのアクセス機能の強化と、つくば市北部の渋滞緩和を目的にバイパス整備を進めている。全体計画は延長5920m(幅員25m/14m)で、進捗率は23年度末で98%となっている。

 国道355号石岡岩間拡幅(石岡市柏原~笠間市押辺)では、橋梁上部工事と道路改良舗装工事、用地買収を実施する。同線は、千葉県香取市を起点に笠間市までを南北に連絡する広域幹線道路。常磐自動車道と国道6号、国道50号、北関東自動車道とのアクセス機能の強化、石岡市内の渋滞緩和を図るため、4車線化整備を行う。全体計画は延長8990m(幅員25m/13m)。進捗率は56%となる。

 桜川土浦潮来自転車道線(つくば霞ヶ浦りんりんロード)では、自転車道整備工事と休憩施設整備工事、用地買収を進める。同線は、旧つくばりんりんロードと旧霞ケ浦自転車道を一体とした県道で、交流人口拡大による地域活性化や地域経済の発展を図るため、誰もがサイクリングを楽しむことができるよう、日本一のサイクリング環境構築を目指して整備を実施している。全体計画は延長44km(幅員3~4m)とし、進捗率は61%となっている。

 都市軸道路・野田牛久線(守谷市大柏~つくばみらい市東楢戸)では、橋梁上部工事と擁壁設置工事を行う。同線は、埼玉県の東京外環自動車道からつくば市の国道354号を結ぶ広域幹線道路。このうち、守谷市大柏からつくばみらい市東楢戸までの区間においては、TX沿線開発による新たな交通需要に対応するため、整備を進めている。全体計画は延長7800m(幅員30~40m/13m)で、進捗率は90%となる。

 河川整備では、桜川の筑波工区(桜大橋~筑真橋)で河道掘削や河川伐採などを実施する。この事業は土浦・つくば市などの流域の浸水被害解消のため、霞ヶ浦河口部から筑真橋間の改修を行うもの。全体計画は延長25.5kmで、土浦工区が延長10km、筑波工区が延長15.5kmとなる。このうち、土浦工区は1989年に概成し、残る筑波工区の進捗率は58%となっている。

 このほか、牛渡馬場山土浦線(かすみがうら市宍倉)では、通学児童の安全確保に向けて用地測量と用地買収を進める。対象となる箇所はJR常磐線神立駅の北側の市街地に位置し、見通しの悪いカーブがある道路。周辺に工業団地が立地し、大型車両の交通が多いため、かすみがうら市の通学交通安全プログラムに位置付けられた。これを受けて、通学児童の安全確保を図るため、歩道整備を進めている。全体計画は延長1100m(幅員11m/6m)。進捗率は55%となる。

 受託事業である上曽トンネル整備では、本年度にトンネル設備工事(債務分)や、道路改良工事、道路環境調査などを実施していく。水郷筑波国定公園内の上曽峠区間は、幅員が狭く線形不良で急峻であるため、大型車の多くが迂回し、冬季には交通不能となることもある。このため、トンネルを含めたバイパス整備を行うことで、車両通行の安全を確保するとともに、地域間の交流を促していく。全体計画は延長5580m(うち、トンネル延長3540m)となり、トンネルの幅員が8m/6.5mで、あかり部の幅員が10・5m/6.5m。進捗率は90%となっている。

 土地区画整理事業では、島名・福田坪地区と上河原崎・中西地区で整備を行う。この2地区はつくばエクスプレス沿線開発にあわせて一体的な街づくりを進めるため、都市基盤整備と良好な住宅・宅地を供給する。このうち、島名・福田坪地区では、本年度に宅地造成と区画道路工事、物件移転補償などを実施していく。全体計画は242.9haで、進捗率は90%となる。

 上河原崎・中西地区では、宅地造成と区画道路工事、物件移転補償などを予定する。全体計画は168.2haで、進捗率は77%。

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