強靱化計画早期策定を 県土整備促進で国に要望(県交通政策課)

[2024/8/23 栃木版]

 福田富一県知事は21日、国土交通省の本省や財務省、内閣官房などを訪れて、県土整備促進に関する要望活動を実施した。国道4号や新4号国道の整備促進など従来からの要望に加え、今回新たに「(仮称)つくば・八溝縦貫・白河道路」や「(仮称)北関東北部横断道路」の整備促進、河川砂防事業や水道施設の整備推進、国土強靱化の推進を加え、福田知事自ら重点要望項目を説明した。このうちつくば・八溝縦貫・白河道路と北関東北部横断道路については、調査・検討に当たっての技術的助言や財政的支援を要望。国土強靱化に関する要望では、5か年加速化対策の最終年度に例年以上の予算を確保するとともに、国土強靱化実施中期計画を早期に策定するよう強く求めた。

構想路線の調査・検討に支援求める

 この要望は、来年度予算の各省各庁の概算要求を前に、施策の推進や必要な財源措置など県土整備促進に向けた県の要望を反映させるために実施している。今回は福田知事のほか、谷英夫部長をはじめ県土整備部の各担当課長らが参加した。

 要望内容は▽国道4号及び新4号国道の整備促進(栃木県国道4号・新4号国道整備促進協議会)▽構想路線「(仮称)つくば・八溝縦貫・白河道路」「(仮称)北関東北部横断道路」の整備促進(栃木県)▽国道121号高規格道路「栃木西部・会津南道路」の整備促進(栃木県)▽高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」等の整備促進(栃木県)▽東北縦貫自動車道の整備促進(栃木県東北縦貫自動車道拡幅整備促進期成同盟会)▽スマートICの整備促進(栃木県スマートIC・追加IC整備促進協議会)▽河川砂防事業の整備促進(栃木県)▽「水道施設整備」の推進(栃木県)▽防災・減災、国土強靱化の強力かつ継続的・安定的な推進(栃木県)-の9件。

 これらの要望書を、国土交通省の廣瀬技監や藤巻水管理・国土保全局長、山本道路局長、財務省の中島主計局次長、内閣官房の丹羽国土強靭化推進室次長に手交し、重点項目を説明した。これに対し、国からは「しっかりと受け止めたい」や「地方の意見を国に伝えてほしい」などと答えた。

 要望のうち、「(仮称)つくば・八溝縦貫・白河道路」「(仮称)北関東北部横断道路」に関する要望では、県域を越えた高規格道路としての役割を期待する構想路線として広域道路交通計画に位置付けられているこれら2つの構想路線について、高規格道路へ位置付けるとともに、広域的な視点での様々な調査・検討を進めるに当たっての技術的助言や財政的支援、さらには構想路線の高規格道路への位置付けに要するプロセスの明示などを要望した。

 防災・減災、国土強靱化の強力かつ継続的・安定的な推進に関する要望では、5か年加速化対策が残り1年となる中で、防災・減災、国土強靱化の取り組みが依然として道半ばであり今後も継続的な措置が必要不可欠となることから、5か年加速化対策の最終年に当たり、資材価格や人件費が高騰する中でも引き続き強力かつ計画的に国土強靱化を推進するため、必要な予算を例年以上の規模で確保するよう要望した。

 また、改正国土強靱化基本法を踏まえて、5か年加速化対策後も中長期的かつ明確な見通しのもと継続的・安定的に国土強靱化を推進できるよう、地方の意見を反映しながら国土強靱化実施中期計画を可能な限り早期に策定するとともに、必要な予算を通常予算とは別枠で確保するよう強く求めた。

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