台風7号 地域建設業が奔走 倒木撤去や冠水対策(千葉県建設業協会)

[2024/8/20]
 過去最大クラスの台風7号が16日、本県に接近した影響で、倒木による通行止めや道路冠水などが発生した。県建設業協会(石井良典会長)は地域住民の安全・安心を守るため、昼夜を問わず、県内各地で災害対応に奔走した。

 暴風域を伴って強い勢力で本県に接近し、大きな被害が発生するおそれがあることから、県は15日の午後4時30分に災害対策本部の第1配備体制をとった。

 本部長を務める熊谷俊人知事は、台風の接近に備え、協定締結団体との連絡体制を確認することや、被害状況の把握に努め、市町村と連携しながら、迅速に対応することを指示した。

 県土整備部では、各土木事務所がパトロールを実施し、県建設業協会の各支部とともに情報収集にあたった。

 県道千葉茂原線の市原市犬成地区では、倒木により、全面通行止めが発生。県建設業協会市原支部の昇和建設と南武建設が出動し、東京電力と連携しながら、夜遅くまで倒木の撤去に取り組んだ。

 関東地方整備局は、昨年9月の大雨で甚大な浸水被害が発生した茂原市と、木更津出張所に災害対策車両を派遣。排水ポンプ車や照明車などを配備したほか、通信衛星を用いて走行しながらリアルタイムで被災状況を送信できる「カーサット車両」で調査を実施した。

 台風7号では、県内の一部地域で降り始めからの雨量が171mmとなり、最大瞬間風速26.7mを記録。県中央博物館大利根分館(香取市)では屋外倉庫の扉が壊れたほか、県立東総工業高等学校(旭市)ではトイレの屋根が破損した。

 県建設業協会は、県と「地震・風水害・その他の災害応急対策に関する業務基本協定」を締結。土木事務所からの要請により、各支部は発災直後から県が管理する道路や河川などの公共土木施設の被害状況の調査、道路の通行を規制する看板設置などの安全措置、道路の応急工事を実施し、二次災害の防止や迅速な災害復旧に大きく貢献している。

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