120床の2棟構成で 南那須病院 現地建て替えを構想(南那須広域)
[2024/8/9 栃木版]
南那須地区広域行政事務組合(組合長・川俣純子市長)は、第2回那須南病院基本構想検討委員会を開催した。今回の委員会では、新病院の規模や機能、整備手法などについて協議した。新病院の規模は一般病床60床・回復期病床24床・療養病床36床の計120床で、2病棟構成とし、建設手法は現地建て替えがふさわしいとしている。
那須南病院は敷地面積1万3538平方mで、1990年7月に開院し、96年3月に増築棟を建設した。増床と病床転換を行い、2003年から現在の一般病床100床・療養病床50床の体制で診療を行っている。
既存棟はRC造2階建て・延べ床2795平方m(H7545m)、増築棟はRC造地上5階地下1階建て・延べ床6539平方m(H1万9825m)となっている。付帯施設として院内(病児)保育所(1990年建設・木造平屋建て・延べ床73平方m)を設ける。駐車場は病院側に90台、道路を挟んで南側に54台を確保している。
2棟とも施設や設備の老朽化が進行し、狭あい化、人工透析の増床、リハビリテーション機能の拡充等の課題もあり、新病院整備に向けた検討が必要な時期となっている。
新病院では、現在と同様に救急医療・僻地医療・災害医療の事業を行うい、外来は内科・眼科・整形外科・外科・小児科が常勤、耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科が非常勤の診療体制を維持する。
新病院の規模は過去10年の実績や将来の患者需要を考慮した場合、一般病床60床・回復期病床24床・療養病床36床で、2病棟構成が妥当だと判断した。
建設手法については、大規模改修・現地建て替え・移転建て替えの3手法を病院施設整備検討委員会で協議した結果、22年12月に現地建て替えを選択した。一方で、23年2月の組合議会全員協議会では、基本構想を策定していく中で、3手法の比較検討結果の精査を行うことを説明している。
3手法について、工事・診療・病院経営・整備目的・将来計画などの観点から比較し、コンサル(自治体病院共済会)からの助言も参考にして検討した結果、現病院の整備の重要課題となっている、診療機能の改善、施設・設備の劣化状況の改善、エネルギーセンター機能の早期改善が対応できる整備手法として現地建て替えがふさわしいとした。
病院施設整備検討委員会で、現地建て替えの手法の課題としては▽検査等の診療機能を1階部分に配置▽西側の隣地等にかかる日影規制について、建物の階層、形状等の検討を行う必要がある▽工事期間中の外来者および緊急車両の動線、不足する駐車スペースの確保の検討▽将来計画の検討について、さらに次の建て替えを視野に入れて策定する必要がある-を挙げている。