県予算確保へ要望 災害対策など12項目34要望盛る(日立市)

[2024/8/9 茨城版]
 日立市の小川春樹市長は7日、県庁に大井川和彦知事を訪ね、県の25年度予算編成に対する要望を行った。要望書には全体で12項目に34要望を盛り込み、重点要望項目として激甚化・頻発化する自然災害への対策や、スマートシティ実現への共創プロジェクトの推進、少子化対策の充実、幹線道路の整備促進、地域公共交通の維持確保に向けた支援など5項目を掲げている。

 重点項目のうち、自然災害への対策では、河川の整備促進や土石流対策、急傾斜地崩壊対策、治水事業への財政支援に関する働きかけなどを盛り込んだ。このうち、河川の整備促進には、昨年発生した台風13号による甚大な被害を踏まえ、二級河川における緊急対策の促進などを求めた。

 幹線道路の整備促進では、県事業で国道245号の整備促進と国道293号の4車線化、国事業で国道6号大和田拡幅事業と日立バイパスII期事業の整備促進と、国道6号の桜川道路(仮称)の早期具体化を要請した。

 このほか、重要港湾の茨城港日立港区では、沖防波堤の整備促進(機能強化)や航路・泊地の埋没埋塞対策(水深の確保)を要請。本年度から設計に着手する予定の市立日立特別支援学校については、市が必要な施設整備を行ったうえで、学校の県への移管を求めている。かみね公園では、ジャイアントパンダの誘致促進に向けた支援と、動物園と周辺環境整備に対する支援を求めている。

 以下、要望事項は次の通り。 (▼=重点項目)

 ▼激甚化・頻発化する自然災害への対策=[河川の整備促進]台風13号を踏まえた二級河川における緊急対策の促進、一級河川久慈川改修事業の整備促進に関する国への働きかけ、一級河川茂宮川改修事業の整備促進、二級河川十王川改修事業の整備促進、[土石流災害対策事業の促進]田尻沢地区(田尻町2丁目)における砂防事業の促進、[急傾斜地崩壊対策事業の促進]大和田町地区における急傾斜地崩壊対策事業の促進、[海岸保全事業の促進]日高地区海岸における海岸侵食対策事業の促進、[治水事業の推進に向けた地方財政支援に関する国への働きかけ]社会資本整備総合交付金における準用河川改修事業の該当要件の見直し、緊急浚渫推進事業債および緊急自然災害防止対策事業債の特例措置期間の延長
 ▼次世代未来都市(スマートシティ)の実現に向けた共創プロジェクトの推進
 ▼少子化対策の充実=学校給食費無償化に関する支援、保育料助成に関する支援、子どもの医療費助成に関する支援
 ▼幹線道路の整備促進=[県事業の整備促進]国道245号の整備促進、国道293号の4車線化、[国事業の整備促進]国道6号大和田拡幅事業の整備促進、国道6号日立バイパスII期事業の整備促進、国道6号桜川道路(仮称)の計画の早期具体化
 ▼地域公共交通の維持確保に向けた支援=路線バス・タクシーの運転手確保に向けた取組への支援、路線バスの維持確保に対する支援策の拡充
 ▽若者・女性に魅力ある雇用の受け皿創出に向けた基盤づくりへの支援=中小企業におけるIT・デジタル人材確保に向けた取組への支援、県未来産業基盤強化プロジェクトに選定された産業団地(神田町)に係る企業誘致への支援
 ▽常陸国ロングトレイルを起点とした地域活性化=常陸国ロングトレイルコース出入口への移動手段確保に向けた財政支援、多様な地域資源と連携したイベントの開催、更なる誘客促進に向けた観光PRの実施
 ▽日立総合病院地域周産期母子医療センターおよび救命救急センターの運営支援
 ▽ジャイアントパンダ誘致の促進=ジャイアントパンダ誘致に伴う支援、かみね動物園および周辺地域の整備に伴う支援
 ▽重要港湾茨城港日立港区の整備促進=沖防波堤の整備促進(機能強化)、航路・泊地の埋没埋塞対策(水深の確保)、港湾施設の適切な維持更新、カーボンニュートラルポート形成に向けた企業の取組への支援
 ▽市立日立特別支援学校の県への移管
 ▽小木津駅前への交番設置

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