来年度予算編成で県知事要望 河川改修促進を(水戸市)
[2024/8/3 茨城版]
水戸市は7月30日、高橋靖市長をはじめとする幹部職員らが県庁に大井川和彦県知事を訪ねて、県事業の促進や市への支援など、来年度の県予算編成に対する要望を行った。要望事項数には全36項目115事業を盛り込み、建設業関連の重点要望として「都市計画道路中大野中河内線の整備促進」「河川改修事業の促進」の2項目を説明し、県の支援と協力を求めた。このほか、「原油・物価高騰対策への支援」や「こども・子育てに係る支援」についても要望を行った。
冒頭には高橋市長が大井川知事に要望書を手渡し、来年度の予算編成に対して、特段の配慮を求めた。
重点要望の内容をみると、都市計画道路中大野中河内線の整備促進では、西原工区の優先的整備を要望した。水戸市内では、主要な国・県道が中心市街地に集中し、交通混雑が顕著となっている。このため、市の都市機能を高めるとともに、都市圏における広域的なネットワークの形成に向けて、環状道路をはじめとした社会経済活動を支える主要道路の整備が急務だと説明した。
具体的な整備要望箇所には、同線のうち▽西原工区(国道123号交点から国道50号交点まで)▽千波西工区(主要地方道水戸神栖線交点から幹線市道3号線交点まで)▽那珂川に架かる橋りょうおよび橋りょう影響区間──の3カ所を指定。特に西原工区については、市が整備する松が丘工区との相乗効果が期待できるため、優先的な整備を求めた。
河川整備事業の促進では、田野川や沢渡川など8河川での一層の整備促進を要請している。市では、治水上の安全性を高めるため、市管理河川の改修や都市下水路・排水路の整備のほか、貯留機能の強化として調整池の整備、ゲリラ豪雨による浸水被害の早期解消に取り組んでいると説明。一方、激甚化・頻発化する自然災害の被害を軽減するためには、国と県、市の連携したさらなる治水対策が求められているとし、▽田野川▽沢渡川▽石川川▽西田川▽境川▽桜川▽新川▽涸沼前川──の8河川の改修を要望した。
高橋市長や市幹部職員は、1日にも国関係省庁の大臣・局長クラスや国会議員らに要望書を提出し、公共事業費や補助金の確保、事業への早期着手を陳情した。