Bプレミア基準に改修 市体育館 トイレや飲食などを整備(宇都宮市)

[2024/8/2 栃木版]

 市は、プロバスケットボールチームの宇都宮ブレックスの依頼を基に、Bプレミア参入審査基準を満たせるよう、市体育館の改修に着手する。改修内容はトイレ増設、スイート・ラウンジの設置、常設飲食施設スペース設置などを予定している。改修工事は2025年度のBリーグオフシーズンとなる5月から9月に実施し、10月のシーズン開始までに完成させる。改修費用は概算で3億円となっており、改修費用は9月定例市議会の補正予算案に計上する。

 プロバスケットボールリーグのBリーグは、リーグの将来構想で、いつでもリーグ戦が開催できるホームアリーナの確保をチームの要件として加え、10月予定の新リーグ「Bプレミア」参入審査までに、参入チームに対して新たなアリーナ構想を策定させる方針を示している。宇都宮ブレックスはBリーグ・プレミア参入へ、アリーナをブレックス主体で建設する。整備候補地は、駅東公園となっている。

 しかしながら、ブレックスは建設工事費高騰や建設業の需給逼迫などの要因が影響し、10月の審査までに関係企業等との合意を経て新アリーナ構想を策定することが困難となった。ブレックスは7月11日に市に対して、市体育館(愛称・ブレックスアリーナ宇都宮)をBプレミア参入審査基準が充足できるように改修するよう、市に協力を依頼した。

 市はブレックスの依頼に対し、市がライトライン沿線についてスポーツを活用したまちづくりの基盤として強化する方針を持ち、ブレックスが交流人口拡大、青少年の健全育成、経済効果などをもたらし、ブレックスがトップリーグで活躍することはこれら効果の維持・向上を期待できることから、市体育館を改修することとした。

 市体育館の改修は市で実施するが、改修内容をBリーグに確認しながら進める必要があることから、工事の手続きはチームを運営する栃木ブレックスに委任する。施工業者は公募で選定するなど、市の手続きに準ずるものとする。

 市体育館にBプレミア参入審査のアリーナ基準を充足するための機能を付与するためには▽スイート(入場可能数の2%以上が利用可能で原則居室化されたスペース・席、100席の居室が必要)▽ラウンジ(スイート含め入場可能数の5%以上が利用できるスペース、スイート含め250人が利用できるものが必要)▽常設飲食施設スペース(新たに整備が必要、カウンターテーブルの設置、売店の表示)▽トイレ(現在71基、あと80基必要(計151基))-を整備する必要がある。

 体育館1階では、現在の幼児体育室を改修して女性用トイレ約40基を設置する。幼児体育室は、相談室に移転する。2階では、常設飲食施設スペースを設置するほか、現在の談話コーナーを改修して女性用と男性用のトイレをそれぞれ約20基設置する。

 3階では、多目的スペースをスイート・ラウンジに改修する。スイートとしては居室化(壁の設置)やテーブル・座席の設置、ラウンジとしてはカーペット・テーブル・イスの設置、柱や天井の装飾を行う。

 市体育館の改修にあたっては、JR宇都宮駅やライトライン駅東公園前停留場からの歩行空間の魅力向上などの検討も進めていく。なお、ブレックスの新アリーナ整備についても市は、引き続き最大限の支援を行うとしている。

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