新湾岸道路の計画具体化 有識者委を発足へ (千葉国道)

[2024/8/1 千葉版]
 国土交通省千葉国道事務所は7月31日、新湾岸道路に関する有識者委員会を発足すると発表した。委員は学識経験者などで構成し、初会合が8月2日に都内で開かれる。新湾岸道路の計画具体化に向け、計画段階評価に必要な概略ルートや構造の検討を本格化する。

 2020年に策定した「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針」を踏まえ、広く関係者の意見を把握し、丁寧に合意形成を図る必要があることから、新湾岸道路有識者委員会(仮称)を設置する。

 委員は学識経験者など8人で構成する予定。初会合では、構想段階の進め方や湾岸地域の状況、課題や目標などを確認し、検討を本格化していく。

 6月に開催された国交省の社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会では、概略ルートや構造の検討に向け、有識者委員会を設置し、検討を発議する方針が示されていた。

 国や県、沿線市などで構成する県湾岸地区道路検討会で、20年5月に「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針」を策定。早期に整備効果を発揮できるよう、規格の高い道路として外環高谷JCT周辺(市川市)から蘇我IC周辺(千葉市)・市原IC周辺(市原市)までの湾岸部で、ルートの検討を進める方向性が盛り込まれている。

 千葉国道事務所は、湾岸地域の道路網検討業務を大日本ダイヤコンサルタント・三菱総合研究所JVに委託した。簡易公募型プロポーザル方式で選定を進め、契約額は4545万円(税抜)となっている。

 同業務では、概略ルート・構造の比較検討や設計、コミュニケーションプロセスの設計、整備効果の推計、委員会の運営支援などを担当する。履行期間は25年2月までを予定している。

 県内では、1月に発生した能登半島地震を教訓として、発生が懸念される首都直下地震などに備え、緊急物資の輸送や復旧活動を支える、災害に強い広域的な幹線道路ネットワークを構築することが不可欠となっている。

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