中郷八木岡線で用地調査 事業概要 真岡南BPは補強土壁工など(真岡土木)

[2024/7/30 栃木版]

 県真岡土木事務所の事業概要によると、2024度は事業箇所73カ所を予定し、その執行に事業費約35億1900万円を確保した。主な事業は、本年度から新たに街路事業の3・4・306号中郷八木岡線に着手するほか、引き続き重点事業の国道408号真岡南バイパスや国道294号二宮拡幅を推進する。県道物井寺内線寺内工区のバイパス整備は、路線測量や道路詳細設計のほか、真岡鐵道交差部の検討協議を進める。県道石末真岡線は飯貝工区や下高根沢工区で用地を推進し、県道下野二宮線の砂ケ原橋は長寿命化補修工事に着手する。  =2面に市町別事業実施予定箇所

 本年度の事業費の内訳は、道路・街路事業が53カ所に29億6900万円(国庫・交付金31カ所26億7800万円、県単22カ所2億9100万円)、河川・砂防事業が20カ所に5億5000万円(国庫・交付金6カ所2億5000万円、県単14カ所3億円)となっている。このほか、保全の予算が約6億円ほどあり、あわせて約41億円にさらに前年度繰越の約40億円も加え、およそ80億円を執行していく。

 本年度の新規事業は、都市計画道路3・4・306号中郷八木岡線(県道つくば真岡線)の荒町工区で、現道拡幅および電線地中化事業に着手する。現状の幅員7mを16mにまで拡幅し、両側歩道と自転車通行帯を設けるとともに、電線共同溝を設置して電線類を地中化する事業で、事業箇所は真岡市荒町から田町までの延長約340m。事業期間は30年度までの7年間で、総事業費は約11億円を見込む。

 本年は用地調査を予定し、6件に分割して26日に入札を行い業者を決定した。この事業に関連し、真岡市では道路拡幅の用地創出に向けて個人施行型土地区画整理事業を計画していることから、用地調査を11月ごろにも完了させて、12月にも真岡市と交換金の調整に入りたいとしている。

 重点事業は、真岡市の国道408号真岡南バイパスで、残る真岡IC南交差点の立体化工事を推進する。本年度は、発注済みの高架橋下部工を北側と南側の2件、および道路改良工事1件を施工中で、高架橋の上部工も一般競争入札でこのほど川田・古河特定JVが8億1600万円で落札した。また、橋台部分の補強土壁工を南と北に2分割して間もなく発注手続きに入るなど、25年度末の事業完了を目指して事業の加速化を図る。

 国道294号の二宮拡幅は、4車線化に向けて20年度から改良工事に着手した。現在は工区北側で道路の東側の工事を実施しており、本年度はこのあと反対側の西側の工事や、工区南側の交差点周辺の工事を発注する見通し。近く数工区の発注手続きを予定している。

 県道物井寺内線の寺内工区は、幅員が狭く屈曲していることから、現道を迂回するバイパスを整備する。これまでに、五行川左岸の圃場整備区間の用地を取得しており、本年度は真岡鐵道交差部の検討協議を進めるとともに、事業説明会のあと路線測量や道路詳細設計を実施する予定。鉄道との交差部は、立体交差を検討している。

 県道石末真岡線の飯貝工区は、堀内工区に引き続き、国道121号から芳賀町境まで延長1200mの車道拡幅および歩道整備を実施する。本年度は用地測量が出来次第、用地交渉に入って、用地がまとまれば順次工事を実施していく。

 また、同線の下高根沢工区も用地取得を進めており、用地がまとまれば順次工事に移っていく。なお、その南側の西高橋工区については、芳賀町が本年度の重点要望箇所に挙げているが、同事務所ではまずは着手済みの工区の整備を推進して事業効果を高め、要望区間の事業化時期は検討していくとしている。

 主要地方道つくば益子線のバイパス整備は、県道西小塙真岡線より北側の長堤工区で引き続き、用地未了箇所の交渉を継続するとともに改良工事を推進する。南側の長堤II工区は、土地改良区間の用地取得が既に完了しており、それ以外の用地取得を推進する。

 主要地方道那須黒羽茂木線の茂木工区は、道路空間の再配分と無電柱化を進めている。電線共同溝の工事は概ね完了し、このあと電線管理者による入溝を経て、電柱の撤去のあと歩道の美装化工事を実施する。

 市貝町の県道黒田市塙真岡線は、小貝小学校の通学路の歩道を整備している。現道拡幅区間の杉山工区は工事が完了し、引き続きその北側の延長900mを杉山II工区として、人家連担区間を迂回するバイパスの整備を進めており、22年度から交付金事業を導入して23年度から用地取得に着手した。本年度も引き続き、用地取得に努める。

 県道芳賀茂木線の市貝町田野辺工区は、現道がクランクとなっていて狭あいなことから、ミニバイパスを含む道路改良を実施している。本年度はバイパスやその前後で2工区を発注しており、このあとさらに2工区を追加で発注する見通しだ。

 主要地方道那須黒羽茂木線の増井工区は、茂木中学校前の道路幅員が狭く歩道が未整備でなことから、21年度に調査に着手した。本年度は路線測量や道路詳細設計を進め、秋以降に事業説明会を実施して用地調査に着手する予定としている。

 県道下野二宮線の鬼怒川に架かる砂ケ原橋は、1983年に架設された橋長763.4mのメタル橋で、法定点検で損傷が散見されたことから本年度から長寿命化対策の補修工事に着手する。

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