IC北側に拠点施設 アントラーズの新スタと連携(潮来市)
[2024/7/26 茨城版]
潮来市は、「市地域連携拠点整備基本構想」を公表した。潮来IC北側に鹿島アントラーズの新スタジアムと連携した新たな交流拠点を整備するもので、鹿行地域全体の地域活性化を目指す。整備にあたっては民間事業者の参画を想定し、25年度以降にパートナー企業を選定する方針。市では現在、この構想の実現に向けた市民アンケートを実施中で、31日まで意見を受け付けている。
この事業は、鹿島アントラーズFCの新スタジアムプロジェクトの進捗や、25-26年度に東関東自動車道水戸線が全線開通することを受けて、潮来IC周辺に地域連携拠点の整備を行うもの。対象地はIC北側の約60haで、周辺には道の駅いたこや水郷潮来バスターミナル、前川運動公園が立地している。
地域連携拠点のコンセプトは、「スポーツ・観光活動を核とした交流拠点の形成」とし、対象地を▽スポーツ・賑わいゾーン▽都市公園ゾーン▽観光・交流施設ゾーン──の3つに分割。このうち、スポーツ・賑わいゾーンでは、アントラーズ関連施設やパブリックビューイング施設、サッカーコート、フットサルコートを配置。具体的な導入機能や事業手法については、アントラーズや鹿嶋市と連携しながら決めていく。
都市公園ゾーンでは、屋内運動場やアーバンスポーツ施設、インクルーシブ遊具広場、多目的広場、飲食店・売店、防災施設などを導入。整備の際には、都市公園の質の向上や管理者の財政負担軽減、公園利用者の利便性向上を図るため、民間活力の導入も含めた整備、運営手法を検討する。
観光・交流施設ゾーンには、複合商業施設や宿泊施設、多世代交流施設、農業関連施設、医療施設などを盛り込む。民間事業者との連携を前提に事業を進める方針で、開発事業者や立地企業となり得る事業者との意見交換を行うなど参入意欲の把握を行っていく。
市は本年度、連携拠点整備における民間活力導入可能性調査業務について、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社(東京都千代田区)に委託。業務では、事業手法の比較検討や民間事業者へのサウンディング調査を行うほか、概算事業費や事業収支について算出する。また、官民連携手法での事業範囲や事業期間、役割分担や事業スケジュールなども決めていく。民間事業者の参入意向によっては、25年度以降にパートナー企業を選定し、事業の具体化を図る。
この基本構想や今後の整備・運営の方向性については、市役所や市立図書館、各公民館のほか、市のホームページで取得できるアンケートで意見を述べることができる。対象は市内に在住・在勤・在学している人など。問い合わせは、市長公室企業立地戦略室(電話0299-63-1111)まで。