9月にも分離して発注 井頭温泉再整備 事業費3.8億円を予算化(真岡市)

[2024/7/24 栃木版]

 真岡市は、真岡井頭温泉と井頭温泉チャットパレス(いちごチャットパレス)のリニューアル整備工事に着手する。市プロジェクト推進課によると、9月にも建築・電気設備・機械設備・デジタル等の特殊な設備に分離して入札を行い、10月にも着工。本年度中に整備を完了させて、2025年春のオープンを目指す。市の当初予算では、井頭温泉とチャットパレスのリニューアル工事に3億8101万円を配分している。

 市は、観光客が多く訪れる井頭地区の「いがしらリゾート」の拠点となる真岡井頭温泉と宿泊研修施設のチャットパレスを観光ターゲットのファミリー層に望まれるようにリニューアルすることで、東京圏からの新たな人の流れを創出し、観光情報発信の拠点として活用して、市全域に観光客を周遊させたい考え。

 真岡井頭温泉は高齢者層だけでなく、子ども連れファミリー層も含めて幅広い世代が楽しめるよう改修し、東京圏からの誘客を促す施設へと魅力向上を図る。温泉道場(埼玉県ときがわ町)と連携して「おふろCafe」を導入し、カフェのおしゃれさとスーパー銭湯のリラクゼーションを融合した施設を目指す。

 整備内容としては、2階のエントランス・レストラン・売店・大広間などの内装や空間を刷新する。施設西端の大中小の広間の東側に設置するおふろCafe内には、レストランなどのほか、暖炉、リクライニングシートを備えたスペース、隠れ家的半個室(おこもりスペース)や大型ハンモックなどを備えたリラックスエリア、デジタル遊具を備えたキッズエリアを設ける。

 エントランス近辺には、絵本中心のキッズスペース、客車をイメージした車窓レストランなどを設置する。エントランスは、自動入退館システムを設ける。利用者の満足度向上に向けては、全館Wi-Fiとし、廊下をブックストリートとして整備する。ブックストリートは、廊下の壁に本棚や休憩ベンチを設置し、フリードリンクコーナーも備える。

 チャットパレスは、宿泊による滞在時間の延伸や、市内周遊を促す拠点化となるよう魅力向上を図る。老朽化した洋室の床・壁・天井の仕上げを変更し、レストランや客室などはシンプルかつ使いやすいデザインに改修する。エントランスロビーは、フロント家具を変更して装飾を施すなど、くつろぎの空間に整備する。エントランスではこのほか、デジタルサイネージや魅力あるショップを設け、観光インフォメーションセンターを設置し、市内観光の周遊促進も図っていく。

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