3漁港の防波堤補修 アルファ水工に設計委託(宮城県 南三陸町)

[2024/7/19 宮城版]
 南三陸町は漁港施設等の機能保全事業で、新たに平磯漁港、藤浜漁港、館浜漁港の防波堤を補修する。本年度に補修設計業務を委託し、26年度から工事を進める予定だ。補修設計業務はアルファ水工コンサルタンツ(仙台事務所・多賀城市)に委託する。

 補修対象となる防波堤の延長は、平磯が約270m、藤浜が約80m、館浜が約130m。平磯漁港は延長18mの桟橋も補修する。いずれも老朽化しているが、全延長にわたって補修するのではなく、洗堀されている場所などを直すことになる見込み。

 24年度予算には補修設計業務の委託費に4000万円を計上した。財源は水産庁の補助金を活用する。平磯と館浜は交付決定を受けたため、6月28日に補修設計業務の指名競争入札を開札し、同社が2370万円で落札した。予定価格は2776万1800円だった。

 藤浜漁港に関しては、今後に交付決定を受けた後、同社と契約変更して追加で補修設計をまとめてもらう考え。

 漁港施設等の機能保全事業では、本年度に清水漁港とばなな漁港の工事を発注する。清水漁港は延長98.7mの清水防波堤を補修する。ばなな漁港は延長187.2mの馬場防波堤、延長207.6mの中山防波堤、延長69.1mの名足防波堤を補修する。2漁港とも洗堀補修や欠損補修を行う。工事費は計8000万円を確保した。

 ばなな漁港の工事は8日に一般競争入札の手続きを公告しており、23日まで参加申請を受け付け、8月1日に開札する。補修延長は名足防波堤が19.9m、中山防波堤が32.2m、馬場防波堤が42.9m。工期は12月27日まで。

 入札の参加資格は町内に事業所があり、土木一式工事に関する経審の総合評定値が700点以上で、かつ1級技術者が4人以上いることなど。

 清水漁港の工事は年内に別途、一般競争入札で発注する。工期は5カ月。

 漁港関連ではこのほか、本年度に石浜漁港の防波堤整備工事、田浦漁港の物揚場付帯施設整備工事と滑り材整備工事、荒砥漁港の車止め整備工事、名足地区の船揚場かさ上げ等工事、滝浜地区の船揚場災害復旧工事を発注する見通し。

平棚防波堤の延伸工事公告

 同町は、石浜漁港(歌津地区)で平棚防波堤の延伸工事を進めており、本年度に延長25mの延伸工事を一般競争入札で発注する。17日付で入札手続きを公告しており、31日まで参加申請を受け付け、8月6日に開札する。工事費は当初予算で3億4000万円を確保した。

 今回の工事は、997立方mの基礎捨石工、1524立方mの場所打ちによる本体工、1478立方mの上部工、45個の被覆ブロックと8個の根固ブロックの製作、10個の根固めブロックと69個の被覆ブロックの運搬据え付けなどを行う。工期は2025年3月31日まで。

 入札の参加資格は町内か気仙沼市に事業所があり、土木一式工事に関する経審の総合評定値が850点以上で、かつ一級技術者が11人以上いることなど。

 平棚防波堤は漁港施設機能強化事業で延長70m程度を延伸する計画。これまで全体事業費に10億円程度を試算し、2025年度の完成を予定していたが、物価や労務費の高騰で事業費が増額となり、事業期間も26~27年度ごろまで延びる見通し。

 延伸工事は2022年度に延長10mの初弾工を阿部伊組(南三陸町)に発注。昨年度は延長5mの第2弾工を同社に発注した。第2弾工は工期が3月末までだったが、1回目の変更で6月28日まで、2回目の変更で9月30日まで延ばした。工事内容も変更し、上部工を加えるなどした。

 延伸工事の調査設計業務はアルファ水工コンサルタンツに委託した。

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