県立中央博物館リニューアル 新たな収蔵庫整備へ (千葉県)

[2024/7/11 千葉版]
 千葉県立中央博物館(千葉市中央区)のリニューアルを見据えた実施計画の骨子案が10日、明らかになった。千葉県は、新たな収蔵庫の整備に向け、2027年度から設計を進めていく方向で検討している。施設整備計画の検討を本格化し、2025年春ごろの策定を目指す。

 10日に開かれた「千葉県立中央博物館リニューアル基本計画検討懇談会」(座長・林良博独立行政法人国立科学博物館顧問)で県スポーツ・文化局が骨子案を示した。

 県は、県立博物館をめぐる社会情勢の変化や現状・課題、これからのあるべき姿を整理し、県立中央博物館のリニューアルを見据えた基本計画として、本年3月に「千葉県立中央博物館みらい計画」を策定した。

 実施計画では、基本計画の指し示す基本コンセプトや目指す姿、取り組みの方針を受け、25年度から28年度までの4年間で取り組むべき事業計画を整理する。

 重点事業では新規事業として収蔵庫の整備が盛り込まれている。25年度から要件などを検討し、27年度に基本設計、28年度に実施設計をそれぞれ進めていく方向性が示されている。

 委員からは「世界的な視野で収蔵庫の整備を検討してはどうか」「収蔵展示の視点も考慮してほしい」などの意見や要望が出された。

 懇談会は年度内に計3回開催する予定。秋ごろの第2回会合で、施設整備計画や実施計画の素案を示し、25年春ごろの策定を目指している。

 20年9月に策定した「千葉県立博物館の今後の在り方」では、県内の3館4施設の機能を強化し、専門職員と博物館資料を中央博物館に集約する方向性が示されている。それを踏まえ、23年3月に「千葉県立中央博物館機能強化実施方策」を策定。中央博物館の強化すべき機能として「総合博物館としての高度化」「地域連携ステーション」「アーカイブセンター」の3つを整理している。

 本館棟の構造・規模はRC造地下1階地上2階建て延べ1万5254平方m。1989年に完成し、築35年程度が経過している。元設計は日本設計、元施工は清水建設がそれぞれ担当した。

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