下水道事業でウォーターPPP導入検討 2027年度にも開始(船橋市)
[2024/7/10 千葉版]
船橋市は、下水道事業について、官民連携方式であるウォーターPPPの導入を検討している。2027年度からの開始を念頭に、11日と12日に開催する市内民間事業者を対象にした説明会で市の考え方を説明する。その後、マーケットサウンディングを実施し、民間事業者からの提案や意見をふまえ、年度内に導入の可否を決定することにしている。
同市の下水道事業では、施設の老朽化に伴う業務量の増加など課題が顕在化している。そこで、課題の解決方策として、国土交通省が創設した官民連携方式であるウォーターPPPの導入を検討する。今年度、下水道事業民間活力導入可能性調査業務をPwCアドバイザリー合同会社(東京都千代田区)に委託して進めている。契約方法は指名競争入札。委託金額は1960万8600円(税込み)。
説明会は、高瀬下水処理場を会場に、同じ内容で2回開催、ウォーターPPP導入の考え方や今後のスケジュールについて説明する。
ウォーターPPPは、公共施設等運営(コンセッション)事業(レベル4)と、長期契約で管理と更新を一体的にマネジメントする官民連携方式(レベル3・5)の両者を総称する呼び方で、PPP/PFI推進アクションプラン(23年改定版)で、その活用が位置づけられた。水道、下水道、工業用水道分野において、国は31年度までに100件の具体化を目指している。
レベル3・5の要件としては、原則10年の長期契約、性能発注、維持管理と更新の一体マネジメント、コスト削減分を官民で分配するプロフィットシェアの4つを定めている。
「下水道分野におけるウォーターPPPガイドライン」(国交省)では、汚水管改築を27年度から実施する場合のスケジュールとして、24年度に導入可能性調査やマーケットサウンディングを実施し、26年度に入札・公募する日程を提示している。