猛暑日で工期延長 (県土整備常任委)

[2024/7/3 千葉版]
 県議会の県土整備常任委員会が7月2日開かれ、今年から猛暑日を考慮した工期設定を導入しているこが報告され、若草大橋延伸線や新湾岸道路など道路整備に向けた取り組み状況について確認した。今後開催を予定している第2回目の仮称・若草大橋延伸線協議会ワーキンググループでは、概略計画決定に向けた手順、地域意見把握の手法などが議題になる見込みだ。

 委員会では、法面緊急点検を実施するための道路調査事業費5000万円を計上した補正予算案、県営住宅設置管理条例の一部を改正する条例の制定など6議案について審議し、いずれも原案の通り可決すべきと決定した。

 補正予算案に計上した道路調査事業については、2016~17年度の調査で優先度が高いと判定された426カ所のうち、道路が閉塞した場合に迂回が困難となる90カ所について3次元データを取得するなど法面の状況を把握し、早急に対策を進めていく予定で、委員からは、集落の孤立化対策を求める発言があった。

 議案以外では、若草大橋延伸線や新湾岸道路、千葉北西連絡道路など道路整備に向けた取り組み状況、北千葉道路の除草、猛暑日対策などについて質疑があり、印西市竜腹寺の交差点改善や印西市岩戸における冠水対策を求める意見があった。

 若草大橋延伸線については、ことし2月に第1回となる仮称・若草大橋延伸線協議会ワーキンググループを開催しており、担当課では、次回ワーキンググループで、概略計画決定に向けた手順や地域意見把握の手法などを議論することを想定、現在、準備を進めている。

 北千葉道路の環境保全に関しては、今年度、約8000平方mの防草コンクリートの打設を予定しており、委員は、除草ボランティアなど地元の活動にも触れつつ、一層の取り組みを要望した。

 猛暑日対策については、今年1月から猛暑日を考慮した工期設定を導入しており、当初見込んでいた猛暑日の日数と乖離があり、作業を中止せざるを得ない場合は、協議したうえで工期を延期できることなどが説明された。

 また、委員会の冒頭、池口正晃部長は、県土整備部における不適正事案、成田国際空港と圏央道を結ぶインターチェンジ新設に向けた取り組み、斉藤鉄夫国土交通相による北千葉道路の視察、新湾岸道路の検討状況、一宮川の検証会議、宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)施行後の状況などについて報告した。

 県土整備部における不適正事案については、再発防止に向けて、入札・契約や情報管理のあり方など、外部有識者による検証を進めている。

 一宮川の検証会議については、当時の浸水状況を再現するシミュレーションモデルの構築が完了し、工事の管理体制の実態や、今回の施工不備と被害の因果関係について、法的な観点から精査している。

 昨年5月から施行された盛土規制法については、基礎調査などをもとに(千葉・船橋・柏の各市を除く)全域を「宅地造成等工事規制区域」とする案を作成したことから、今後、パブリックコメントなどを経て、25年5月までに新たな規制区域を知事が指定、同法に基づく規制を開始する予定だ。

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