斎場整備の検討本格化 増加する火葬需要に対応(千葉市)
[2024/6/27 千葉版]
千葉市は、斎場(緑区)の整備に向けた検討を本格化する。今後も増加することが見込まれる火葬需要に対応するため、将来需要予測などを実施し、斎場の計画規模を算定する。それらを踏まえ、整備方針や事業実施スケジュールなどを検討し、斎場整備案をとりまとめる考えだ。
26日に「斎場のあり方検討業務」の委託先を選定する希望型指名競争入札の手続きを開始した。本年度予算では同事業に300万円を計上している。
この業務では、現状把握や将来需要予測に伴う資料収集・分析、将来需要予測、計画規模の算定、斎場整備案の検討などを実施し、報告書をとりまとめる。
斎場整備案では、斎場の整備方針や整備内容、用地の選定、実施スケジュール、新火葬場の運営管理方式などを盛り込むとともに概算事業費を試算する。履行期間は2025年3月まで。
希望型指名競争入札の資格要件として、市委託入札参加資格者名簿の大分類「計画・調査」に登録されていることのほか、業務実績などを求めている。7月2日まで入札参加申請を受け付け、16日に開札する。
千葉市斎場は緑区平山町にあり、2005年6月に供用を開始。敷地面積は約4万平方m。火葬施設と式場で構成し、施設の構造・規模はRC造地下1階地上2階建て延べ1万3100平方m。駐車場は200台分のスペースを備える。
火葬施設では火葬炉(16基)や告別室(4室)、収骨室(4室)、待合室(14室)を設置。式場には50人席用と100人席用が各2室や、6体分を収容できる霊安室などがある。
設計は梓設計(東京都大田区)、施工は大成建設・飛島建設・大本組・新日本建設JVらが担当している。
市斎園整備室によると、火葬需要が多くなる冬期には火葬待ち日数が最大10日程度になるなど、火葬供給能力の不足解消が喫緊の課題となっているという。
市の最上位計画となる総合計画の第1次実施計画では、高齢化社会のさらなる進行に対応するため、今後の斎場のあり方について調査研究を進めていく方向性が示されている。