新湾岸道路、有識者委で検討発議へ (関東整備局)

さいたま市内で開かれた関東地方小委員会

さいたま市内で開かれた関東地方小委員会

[2024/6/26 千葉版]
 関東地方整備局は25日、社会資本整備審議会の道路分科会関東地方小委員会(委員長・屋井鉄雄東京工業大学教授)を開き、新湾岸道路の検討状況について意見を交わした。千葉国道事務所の藤井和久所長は概略ルートや構造の検討に向け、有識者委員会を設置し、検討を発議する方針を示した。

 この委員会は、直轄事業の事業評価など、地方の道路事業を効率的に実施するため、意見を聴取することが目的。新湾岸道路の概要や、これまでの経緯・検討の状況、今後の進め方などについて意見を交わした。

 本年度の関東地方整備局関係予算では、新湾岸道路について、計画段階評価を進めるための調査路線として位置付けている。地域住民をはじめとした多岐にわたる関係者との丁寧な合意形成が必要となるため、国や県、沿線市が一体となって、説明会の開催や直接対話などに取り組んでいく。

 委員からは「地元だけでなく、魅力ある首都圏にするため、全ての利用者に配慮した、新たなインフラを目指してほしい」などの意見が出された。

 湾岸地域には、国際拠点港湾の千葉港や多くの大型物流施設が集積しており、都心方面と本県を結ぶ幹線道路では、広範囲にわたり慢性的な交通渋滞が発生している。

 このため、国や県、沿線市などで構成する県湾岸地区道路検討会で、2020年5月に「千葉県湾岸地域における規格の高い道路計画の基本方針」を策定した。規格の高い道路として外環高谷JCT周辺(市川市)から蘇我IC周辺(千葉市)・市原IC周辺(市原市)までの湾岸部でルートの検討を進める方向性が示されている。

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