近く基本設計を発注 保健所庁舎のリニューアル(県保健政策課)

[2024/6/22 茨城版]
 県保健政策課は保健所庁舎のリニューアルを進めている。本年度は土浦保健所の改築工事に加えて、古河保健所と潮来保健所、竜ケ崎保健所、つくば保健所で基本設計に着手する。このうち、建設予定地が決定した古河保健所と、現地建て替えを行うつくば保健所については、7月にも基本設計を発注する見通しだ。12日に開催した県議会保健福祉医療委員会で県が明らかにした。

 この事業は保健所の機能強化を図るため、老朽化の進む保健所の整備を行うもの。当初の計画では、1施設ずつリニューアルを実施する予定だった。しかし、近年の大規模自然災害の発生を踏まえ、災害発生時の拠点となる保健所の整備が急務だと考え、計画を変更。本年度から4施設を一斉にリニューアルすることになった。また、施設によっては浸水想定区域に位置しているため、その対応も行う。

 建て替えを行う際には、20年に策定した「保健所庁舎の整備等に係る基本方針」に基づいて実施していく。それによると、必要面積は延床約1500平方m、敷地5000平方m以上に設定し、▽事務室の拡充や相談室の確保▽備蓄倉庫の整備▽災害時に拠点となる会議室の整備▽災害対応のための敷地確保──を盛り込む。また、浸水想定区域外への設置や、移転する場合は現在地の同一市町村内を原則とすること、整備中は現庁舎での業務を継続することも明記している。

 各施設の事業内容をみると、土浦保健所は現地建て替えとし、本年度から改築工事に着手する。建築工事はすでに公告となっており、7月9日の開札を予定する。なお、電気設備と空調設備、衛生設備については、第2四半期に発注する見通し。工事費には25年度までの債務負担行為を含めて合計13億6000万円を確保している。24-25年度の2カ年で工事を進め、26年度の供用開始を目指す。

 土浦保健所改築の際には、敷地内の隣接する県南食肉衛生検査所と一体となった整備を進める。新施設の構造・規模は、木造平屋2059平方m。基本・実施設計は増山栄・大野JVが担当した。

 新施設の供用開始後は、外構と既存施設の解体を行う。既存施設の構造・規模は、土浦保健所がRC造2階建て、延べ1331平方m、県南食肉衛生検査所はRC造2階建て、延べ368平方m程度となる。

 古河保健所は移転建て替えとし、本年度から基本設計に着手する。計画では7月に発注する予定。設計委託料には2400万円を確保した。25年度に実施設計を行い、26年度から改築工事を実施する見通しだ。建設地については、古河産業技術専門学院跡地の一部5000平方mを予定する。なお、既存施設の規模は延べ1133平方mとなる。

 潮来保健所は移転建て替えとし、本年度から基本設計を実施する。設計委託料には2700万円を予算化した。建設地については調整中となっている。25年度に実施設計をまとめ、26年度からの着工を予定する。既存施設の規模は延べ1160平方mとなる。

 竜ケ崎保健所は移転建て替えとし、本年度から基本設計に取り組む。設計委託料には2700万円を投じる。建設地については調整中だという。25年度に実施設計、26年度から工事となる。既存施設の規模は延べ1231平方mとなる。

 つくば保健所は現地建て替えとし、本年度から基本設計を行う。設計は7月に発注する見通しとなっている。設計委託料には2600万円を計上。25年度に実施設計を行い、26年度から改築工事を行う見通し。なお、既存施設の規模は延べ1185平方mとなる。

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