新体育館を公告 建築・設備一括発注で56億円(常陸太田市)

[2024/6/21 茨城版]
 常陸太田市は18日、市新総合体育館新築工事の一般競争入札(総合評価方式・簡易型)を公告した。建築と設備の一括発注で、入札参加形態は3者JVに設定。予定価格は56億5100万円で、8月1日の開札を予定している。工期は26年10月20日までを予定し、外構工事などを経て27年度の供用開始を目指す。

 この事業は、1977年建築の旧体育館(延べ2405平方m)について、施設の老朽化や狭あい化、トイレや観覧席、駐車場の不足、バリアフリー化への対応などに加えて、既存施設には空調がなく、夏場の使用にも支障があることを踏まえ、新たに総合体育館を整備するものとなる。

 建設予定地は当初、山吹運動公園内(新宿町)の敷地西側付近としていたが、一部を貸借する場合に返却時の原状復帰が難しいことなどから21年8月に基本計画の見直しを実施。体育館の配置を現市民体育館や駐車場、運動広場、芝広場などがある北側エリアに変更し、21年秋にはプロポーザルで決定した安井建築設計事務所と柴建築設計事務所の設計JVで設計に着手した。

 基本設計によると、アリーナの屋根はドーム型とし、メインアリーナとサブアリーナを分割することで圧迫感を低減する。施設の構造・規模はSRC造一部RC造・S造の2階建てで、延べ面積は6875平方m(1階5319平方m、2階1556平方m、建築面積6525平方m)としている。また、メインアリーナには2階に1280席を有する観客席を設置し、サブアリーナやトレーニング室、ミーティング室なども整備する。

 敷地の北東側には、円形の多目的運動場広場を整備し、外周はランニング・ウォーキングコースを設置。駐車場は545台分を確保する。非常時には、防災機能としてメインアリーナに最大530人の避難者を収容し、サブアリーナには支援物資を保管。防災倉庫や耐震性貯水槽、マンホールトイレなども整備する。バリアフリー機能として、障がい者や高齢者、子育てにもやさしいユニバーサルデザインを各設備に採用している。

 工事は建築、昇降設備、電気設備、機械設備(空調・給排水設備)の一括発注となる。

 入札参加形態は3者JVに設定。このうち、代表者構成員は日本国内に本店を有し、建築1700点以上で特定建設業の許可を有すること。施工実績では、14年4月1日から24年3月31日までの期間において、元請として同種工事(RC造またはSRC造の体育館で延べ6000平方m以上の新築工事)、または類似工事(RC造またはSRC造の建築物で延べ7000平方m以上の新築工事)を行ったことが求められる。

 また構成員1は茨城県内に本店を有し、建築1100点以上、構成員2は常陸太田市内に本店を有し建築Aであることが参加資格となる。申請書や技術資料の提出は7月10日まで受け付ける。

 着工は9月の定例議会後となり、本体工事は24年度から3年間、外構工事は25年度から2年間で実施する。順調に進めば、27年度から供用を開始するもようだ。

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