農業大学校の学生会館を再整備へ 工事費26億円(千葉県)
[2024/6/20 千葉版]
千葉県は、農業大学校(東金市)の学生会館を再整備する。学生寮の建て替えに併せ、食堂棟と浴室棟を集約し、延べ3230平方m規模の学生会館を新築する計画。本年度から設計業務に着手し、26年度の着工を目指す。工事費は26億3000万円を概算している。
本年度予算では新規事業の農業大学校学生会館再整備事業について、基本設計に1263万円、地盤調査に1171万円をそれぞれ計上するとともに、実施設計で限度額5100万円の債務負担を設定している。
学生寮の建て替えに併せ、老朽化が進んでいる食堂棟と浴室棟を集約することで、利便性の向上を図るほか、学生のプライバシーに配慮して居室を一人部屋にするなど、新たな学生会館として再整備する方針だ。
建設場所は校舎西側のテニスコートや駐車場の敷地を活用する。施設の構造・規模は学生会館がRC造4階建て延べ3230平方m、駐輪場がS造平屋170平方mを想定している。
基本・実施設計業務の委託先を総合評価方式で選定する一般競争入札の手続きを進めている。20日まで資格確認資料、7月22~23日に入札書をそれぞれ受け付け、24日に開札する予定だ。
参加資格として、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載され、県内に本店があることのほか、業務実績などを求めている。
今後の想定スケジュールは、25年9月までに設計をとりまとめ、26年度の着工、28年度の供用開始を予定している。
PPP/PFI手法活用ガイドラインに基づき、2023年度に実施したPFI導入の検討結果をみると、予備検討結果などより、PFI適正については認められるものの、定量的効果は5・9%であり、定性的効果も小さいことから、従来手法による整備が妥当とした。
農業大学校は、農業者研修教育施設と専修学校の機能を担う。学生会館は遠方に在住する学生が利用する学生寮。農学科1年生は全寮制、それ以外は希望制となり、年間100人程度が入寮している。寮生は別棟の食堂棟や浴室棟に移動し、食事や入浴を行っている。